2025年3月30日(過去の栽培記録はこちら)にカット(剪定)したモンステラシエラナ16株全て、カット(剪定)から約3ヶ月で全ての新葉に切れ込みが入りました。今まで約3年半、モンステラを売る事無く、常にモンステラを購入して育て続ける立場でいたのですが、私の元には同じ購入者目線の方々から、「モンステラに切れ込みが入らない!」とのお問い合わせをもの凄い沢山いただいておりました。出品者や販売店に問い合わせても、「栽培している環境が原因」、「もう少し育てないと切れ込みがはいらない」としか回答が得られないとの事で、私自身もモンステラの葉に切れ込みが入らないのはこの2つが原因と思い込んでしまっていました。しかし今回、2メートル50センチの天井まで成長し、成熟したシエラナをトップカット×1株、ミドルカット×14株、ボトムカット×1株の合計16株に分けた株全てから切れ込みが入った新葉が開いた事で以下の事が確認できました。
- 販売株に切れ込みがあるのに購入後、切れ込みが無くなったら栽培環境が原因。
- 販売株に切れ込みが入っていないのは、株分け前の親株が未成熟だった証。
- 親株の写真が成熟し切れ込みが入っているのに株分けされた販売株に切れ込みが入らない場合は、親株写真が偽物の可能性あり。
従来のモンステラ(熱帯植物)の販売スタイルって、販売する側は、”珍しいから売る・売れる”、購入する側は、”珍しいから買う・珍しければ珍しいほど高く買う”であり、販売する側が店舗である場合、販売株の管理は温室管理が主流で、一般家庭環境で成熟するまでモンステラを育てた事が無く、販売する側が個人であれば、在庫をストックする環境が無いので仕入れたら直ぐに販売するのが主流で、こちらもまた一般家庭環境で成熟するまでモンステラを育てた事が無いというのが事実だと思います。
つまり、どんなに著名で有名な方であっても、恵まれた温室環境では無く、季節による温度の高低差、乾湿の高低差をもろに受けやすい日本の家庭環境で、モンステラを成熟するまで(花が咲くまで)育てられた人って、ほぼいないのでは?と思いました。なので、モンステラの葉に切れ込みが入らない理由は、親株(未成熟)が原因である事実なんて、誰も検証してこなかった(もしくは隠蔽されていた?)んだと思います。
私のモンステラの地植え栽培をきっかけに、モンステラの地植え栽培にチャレンジする方々がもの凄い増え、お問い合わせを沢山いただきます。モンステラを売る為に育てるのでは無く、綺麗に美しく成熟するまで年単位で大切に育ててくれる人が増えてくれるといいなと思っています。モンステラの地植え栽培については、以下のページでまとめています。
目次
モンステラの葉に切れ込みが入らない理由は親株(未成熟)が原因(2025年6月23日の様子)
2025年3月30日(過去の栽培記録はこちら)にカット(剪定)したモンステラシエラナ16株です。トップカットが1株、ミドルカットが14株、ボトムカットが1株です。カット(剪定)から約3ヶ月で全ての葉に切れ込みが入りました。

今回、ようやく動いたトップカットの新しい葉です。切れ込みはもちろんの事、葉に穴もあるめちゃくちゃかっこいい葉が開いてきました。

トップカットの新葉が動くのに約3ヶ月も要してしまった原因は、まだ根が動いていないのに株を動かしてしまった為です。たまにネット(オークションサービスやフリマサービス)で、新葉が展開したばかりのトップをカットして販売してしまっている出品者を見かける事があるのですが、新葉が展開してきたばかりのタイミングでトップカットしたら、当然の事ながら新葉への栄養供給源が突然遮断される事になるので、新葉が綺麗に展開せず最悪真っ黒になってしまう事があります。それが以下の状態です。


新葉展開時には株を絶対に動かさないモンステラを綺麗に育てる為の基本動作です。

ちなみにトップカットの用土は、以下の通り、Amazonで安く買える有機質の用土(観葉植物の土の詳細はこちら)を使っています。

ボトムカットは、2025年6月18日(過去の栽培記録はこちら)にまとめた栽培記録の通り、3つの成長点から同時に新しい葉が展開し、更に新しい葉が展開してきました。


そして、2025年6月15日(過去の栽培記録はこちら)に、唯一切れ込みが入っていなかった以下写真の一番手前のミドルカット苗にもついに切れ込みが入った葉が展開しました。

ミドルカット苗14株中、最後に切れ込みが入った新葉が開いた株です。ラベリングが「1」となっている株なのですが、株元の一番細い茎を伏せた株で、分かりやすい様に「1」とラベリングしておきました。一番細い茎にもちゃんと以下写真の通り、切れ込みが入った葉が開きました。

これで以下の通り、ミドルカット苗14株も全ての株の新葉に切れ込みが入りました。

ミドルカット苗の用土は、シンプルな無機質(赤玉土:鹿沼土:軽石=2:1:1)な用土です。

動画でも全体を撮影してみました。このシエラナは葉の切れ込みはもちろんの事、葉に穴があいているのと、切れ込みの葉の先端が二股に割れるヒレ(正式名称不明)まで付いた成熟した株です。モンステラはシエラナに限らず、成熟すると葉が極めて複雑に変異します。2メートル50センチまで成長したからといって成熟するわけではありません。一般家庭で複雑な形状をした葉を引き出す為には、それなりの栽培スキルと長い年月が必要です。
一般家庭でモンステラに花を咲かせるノウハウも身に着けたので、本モンステラシエラナのトップカット苗は、花が咲くまで成熟させたいと思います。
茎伏せしているモンステラシエラナに2枚目の葉が開いてきました。既にとても繊細な葉です。詳細は以下のページでまとめています。
モンステラシエラナの栽培記録
Plant Cultivation Record
時系列で栽培記録が確認しやすいように本ページでご紹介しているモンステラデリシオーサシエラナの栽培記録のみを一覧で以下にまとめています。
モンステラデリシオーサシエラナの栽培記録については、以下のページで全てまとめています。
モンステラシエラナ
Monstera Deliciosa var Sierrana

Types of Monstera
モンステラの種類
私が現在栽培しているモンステラの種類は、一般的な人気の種類(モンステラデリシオーサ、モンステラボルシギアナ)と、その他の種類(sp. ペルー、アカコヤグエンシス、アクミナータ、アダンソニー(マドカズラ)、エスケレート、オブリクア、サブピンナータ、シルテペカナ、スタンデリアナ、スプルセアナ、ドゥビア、ピナッティパルティタ、レクレリアナ)です。それぞれの詳細については、以下のページでまとめています。