冬場の室内の光と温度について

モンステラ等の観葉植物を栽培する冬場の室内は、育成に必要な光が不足しがちです。不足した光を補うために植物育成ライトを使う方が多いと思いますが、私は植物育成ライトと合わせて窓用のフィルムシートを併用する様にしています。レースのカーテンだとどうしても光量が少なくなってしまいますが、窓用のフィルムシートだと外からプライバシーを確保しながら、部屋に沢山の太陽光を取り込む事ができます。冬でも暖かい太陽光を取り込む事ができている為、我が家のモンステラは成長がとても早いのかもしれません。また、窓用のフィルムシートは太陽光を部屋によく取り込める為、明るいというメリットと合わせて、晴れた日には部屋の温度もとても上がります。曇りやお天気が悪く寒い日が続く雪国では、窓用フィルムシートの威力は発揮できないかもしれませんが、私がモンステラを栽培している鎌倉方面ではとても威力を発揮してくれます。

おすすめの植物育成ライト

以下は実際に私が冬場モンステラを育てる際に使っている育成ライトです。背丈の低いモンステラにはクリップ式の小型のライト、背丈の他界モンステラには大型の育成ライトを使用しています。

利用頻度が一番高い植物育成ライトは三脚型

過去、以下の育成ライトを主に使ってきました。

我が家のモンステラは既に1メートルを超え、2メートル近いモンステラも育てている事から、三脚スタンド型植物育成ライトを主に使っています。詳細は以下のページをご確認ください。

植物育成ライトだけでは

足りない

窓用フィルムシートの併用

植物育成ライトだけだと明るさが足りない為、窓用フィルム・シートを使って太陽の光を部屋に取り込む事によって我が家のモンステラたちは冬でもイキイキとしています。

写真右上のモンステラマクロコズムに植物ライトがスポット的にあたっていますが、窓用フィルムシートで取り込んだ光と比較したら比べ物になりません。

窓用フィルムシートを使う事で以下のメリットがあります。

部屋が明るくなる

窓用フィルムシートは、外からのプライバシーを保護しながらレースのカーテンよりも多くの太陽光を部屋に取り込んでくれるのでとても明るいです。窓用フィルムシートは様々な種類が販売されていますが、私はストライプタイプのシートを使っています。

部屋が暖かくなる

窓用フィルムシートは、窓から多くの太陽光を取り込んでくれる為、部屋がとても明るくなります。温度という点においては、寒い雪の多い地域ですと窓際はとても寒くなると思うので、窓用フィルムシートよりもカーテンの方が部屋が暖かくなると思います。

結露しにくくなる

冬は結露の問題がありますが、窓用フィルムシートは結露を防止してくれる効果もあります。実際使ってみると完全には結露を防ぐ事はできませんが、何も対策していない窓ガラスと比較すると結露防止効果を感じられます。

水で張れる

窓用フィルムシートは水で張れる為、何度でも剝がしたり張ったりができます。夏場はテラスで大きく遮光ネットを張る為、窓用フィルムシートを剥がし、秋から冬にかけての室内栽培のシーズンになると、窓用フィルムシートを張っています。

レースのカーテンと窓用フィルムシートの比較

窓用フィルムシートは、種類にもよりますがレースのカーテンよりも明るいです。モンステラを栽培している地域にもよりますが、冬でも明るく暖かい太陽の光を栽培環境に取り込む事ができます。

様々な種類がある窓用フィルムシート

窓用フィルムシートには、様々な模様の種類があります。私が使った事がある窓用フィルムシートは、ストライプタイプで目隠し重視の窓用フィルムシートと、ストライプタイプで明るさ重視の窓用フィルムシートの2種類です。ストライプタイプだと遠目に見るとブラインドの様にも見えます。

目隠し重視の窓用フィルムシート

目隠し重視の窓用フィルムは、すりガラス調になる為、プライバシーが高いです。レースのカーテンと比較すると明るいのですが、明るさ重視の窓用フィルムシートと比較すると暗さがあります。プライバシーを重視した窓用フィルムシートは、Rabbitgooの目隠しシートになります。

明るさ重視の窓用フィルムシート

明るさ重視の窓用フィルムシートは、すりガラス調の部分と透明な部分がストライプ状になっているシートの為、とても明るいです。冬でも太陽光が取り込める部屋ですと、部屋がとても暖かくなります。ただし窓に光が当たる角度によってはプライバシー面に欠けます。私は現在、プライバシーよりも明るさを重視した窓用フィルムシート(Qualsenの窓用フィルム)を使っています。以下のページより様々な窓用フィルムシートの詳細を確認できます。

「UVカットフィルムは植物に悪い?」──1年以上使って分かった、モンステラ栽培への影響と実例解説

「UVカットされた窓用フィルムは植物の生育に悪い」という声を見かけることがあります。しかし実際に、1年以上使用している UVカットフィルム(UVA84~85%・UVB97~99%カット) では、モンステラを含む複数の観葉植物が健康に育っています。ここでは、紫外線と可視光線の違い、そして UVカットフィルムが植物に与える影響を、実例と科学的な根拠の両面から解説します。

紫外線と可視光線の違いを理解する

紫外線(UV)には大きく分けて UVA(315〜400nm)UVB(280〜315nm) があります。植物の光合成で使われる光は 可視光線(400〜700nm) であり、紫外線は直接的なエネルギー源ではありません。

波長帯名称植物への主な影響
280〜315nmUVB葉焼け・細胞損傷の原因。カット推奨
315〜400nmUVA色素生成や形態形成をわずかに補助
400〜700nm可視光線光合成のエネルギー源。植物に必須

実際に使って分かったUVカットフィルムの特徴

私が使用しているUVカットの窓フィルムは以下の性能を持っています。

  • UVA 84~85%カット
  • UVB 97~99%以上カット
  • 自然光透過タイプ(可視光線をしっかり通す)

実際、室内は非常に明るく、フィルムを貼る前後で植物の成長速度や葉色に目立った変化は見られません。

UVA84~85%カットは問題ない理由

UVAは植物にとって、色素生成や微細な形態形成に関わる程度であり、光合成の主成分ではありません。84~85%をカットしても残り15~16%程度の散乱UVAは届いており、屋内栽培環境では十分です。また、植物園やボタニカルショップでも「UVA90%以上カット」ガラスを使用している例が多く、観葉植物や熱帯植物の成長に悪影響が報告されたケースはほぼありません。

UVB97~99%カットの効果はむしろプラス

UVBはエネルギーが強く、葉焼けや色抜けの主な原因です。特にモンステラやフィロデンドロンなどの熱帯植物では、UVBを遮ることで次のようなメリットがあります。

  • 葉焼け・変色の防止
  • 乾燥ストレスの軽減
  • 室内温度の安定化

結果として、フィルムを貼ることで葉が長持ちし、色艶も安定します。

フィルム使用時の注意点

北向き・光量が少ない部屋では、照度が不足する場合がある
 → 植物育成用LEDの併用で補うのが理想です。

完全遮光タイプ(可視光線透過率0%など)は避ける
 → 本記事で紹介しているフィルムのように「自然光透過タイプ」を選びましょう。

まとめ

要素評価コメント
UVA84~85%カット問題なし光合成への影響ほぼゼロ
UVB97~99%カット良い効果葉焼け防止・健康維持に有効
可視光線透過充分明るい自然光を維持
総合評価非常に良好観葉植物に適したフィルム

「UVカット=植物に悪い」というのは誤解であり、紫外線だけを効果的に抑えるフィルムは、むしろ植物に優しい環境をつくります。私は現在、窓用フィルムシート(Qualsenの窓用フィルム)を使っていますが、窓用フィルムシートには様々なタイプがあります。自らの栽培環境にあった窓用フィルムシートを選ぶ事をおすすめします。