目次
- 1 モンステラを切り戻したい場合のカット(剪定)
- 2 モンステラの樹形を整えたい場合のカット(剪定)
- 3 モンステラを増やしたい場合のカット(剪定)
- 4 トップカット、ミドルカット、ボトムカットの違いについて
- 5 FAQ
- 5.0.0.1 複数の節(成長点)があるモンステラの茎を挿し木した場合どのような現象が起こるのか?を実際に確認
- 5.0.0.2 2年前の株元まで切り戻したモンステラのボトムカット苗が発芽
- 5.0.0.3 3年間育てた斑入りのモンステラ、イエローマリリンを地植え栽培へ移行
- 5.0.0.4 一つのモンステラの株で根立ち(根上がり)と幹立ち(幹上がり)を同時に仕立て始める
- 5.0.0.5 モンステラセブブルーミントのボトム側の株も鉢植えへ移行
- 5.0.0.6 栽培1年4ヶ月で2メートル以上に成長したモンステラシエラナを初めてカット(剪定)
- 5.0.0.7 モンステラセブブルーミントのボトム側の株もカット(剪定)
- 5.0.0.8 カット(剪定)9日目に発芽確認したモンステラセブブルーミントを鉢植えへ移行
- 5.0.0.9 モンステラのカット(剪定)4日目に発根確認
- 5.0.0.10 ついに巨大に育て上げた2メートル50センチの斑入りモンステラをカット(剪定)
- 5.0.0.11 モンステラタイコンステレーション変異株を剪定
モンステラを切り戻したい場合のカット(剪定)
モンステラを切り戻したい場合のカット(剪定)は、特に斑入りのモンステラを育てている際、斑が多すぎて株が弱ってしまった場合や、緑一色になって斑が消えてしまった場合に行うカット(剪定)です。斑が多すぎて株が弱ってしまった場合は、緑の多い茎の部分で切り戻しを行います。逆に緑一色になって斑が消えてしまった場合は、斑と緑のバランスがよい茎の部分で切り戻しを行います。ただし、斑入りのモンステラの場合、切り戻しを行ったとしても、斑が入りすぎたり、緑一色になってしまう現象は再発する可能性が高いです。斑入りのモンステラは、順調に育てられていると思っても将来どこかしらで乱れる事が過去多かった為、現在は地植え栽培へと移行してしまっています。斑入りのモンステラの地植え栽培については、以下のページでまとめています。
モンステラの樹形を整えたい場合のカット(剪定)
モンステラの樹形を仕立て直したい場合のカット(剪定)は、乱れてしまったモンステラの樹形を美しく整える時に行います。モンステラは葉が一枚でも成長しますので、整えたい下葉は以下の写真の通り葉柄の根本部分からカット(剪定)します。


上記の通りカット(剪定)を行うと、茎の部分に葉柄の根本部分が残りますが、茎に残った葉柄は時間の経過と共に枯れてポロリと取れてしまいます。



上記の通り剪定(カット)したモンステラは、「根立ち(根上がり)」に仕立てるか、「幹立ち(幹上がり)」に仕立てるかで樹形を整えていきます。
根立ち(根上がり)とは、モンステラの気根で株全体を支える仕立て方です。幹立ち(幹上がり)とは、モンステラの茎で株全体を支える仕立て方です。根立ち(根上がり)および幹立ち(幹上がり)は、主にモンステラデリシオーサの仲間で行われる仕立て方法です。モンステラデリシオーサについては、以下のページで詳細をまとめています。
モンステラの根立ち(根上がり)および、モンステラの幹立ち(幹上がり)について、以下でご紹介致します。
モンステラの根立ち(根上がり)
モンステラの根立ち(根上がり)は、気根で株全体を持ち上げる様な仕立て方です。しかし、本来、根立ち(根上がり)とは、気根では無く植物の根を用いた仕立て方法です。モンステラの下葉を葉柄と共にカット(剪定)し、気根はカット(剪定)せず仕立てていくと、以下の様な根立ち(根上がり)の草姿となります。モンステラの根立ち(根上がり)についての詳細は、以下のページでまとめています。

モンステラの幹立ち(幹上がり)
モンステラの幹立ち(幹上がり)は、茎で株全体を持ち上げる様な仕立て方です。モンステラの下葉を葉柄と共にカット(剪定)し、更に気根もカット(剪定)して仕立てていくと、以下の様な幹立ち(幹上がり)の草姿となります。モンステラの幹立ち(幹上がり)についての詳細は、以下のページでまとめています。

モンステラの仕立て方については、以下のページで詳しくまとめています。
モンステラを増やしたい場合のカット(剪定)
モンステラを増やしたい場合のカット(剪定)は、トップカット、ミドルカット、ボトムカットの3種類に分かれます。モンステラの販売をメインとされている方も行われているカット(剪定)ではないかと思いますが、私はモンステラを販売する事よりも、美しく育て上げる事に重点を置いている為、モンステラが天井まで育った時点で、初めてカット(剪定)を行っています。トップカット、ミドルカット、ボトムカットのそれぞれについて、実際に私がカット(剪定)している場面をもとに詳しく解説していきます。
観葉させてもらった感謝の気持ちを込めて
カット(剪定)
2メートル50センチに成長した
モンステラシエラナ
トップカット、ミドルカット、ボトムカットの違いについて
以下は、トップカット、ミドルカット、ボトムカットの比較です。カット(剪定)直後のモンステラであれば、発根までの難易度に差はありませんが、ネット通販で購入したいつカット(剪定)したか分からないミドルカット苗は、発根させる事が難しい場合があります。
トップカット
ミドルカット
ボトムカット
カットする位置

トップの葉を1~3枚ほど残してカット

トップ下部の茎にある節間でカット

根のある株元を残すカット
カット後の管理
水耕栽培(水挿し)
水耕栽培(水挿し)
鉢植え
発根後の管理
挿し木
挿し木 or 茎伏せ
鉢植え
発根までの難易度
簡単
難しい
簡単
生長速度
早い
遅い
早い
トップカット、ミドルカット、ボトムカットの詳細について、以下にまとめています。
トップカット

トップカットは、モンステラの先端を1~3葉ぐらい残してカット(剪定)する方法です。カット(剪定)して直ぐのモンステラであれば鮮度が高い為、挿し木でも発根する確率が高いですが、水耕栽培で発根させてから挿し木へと移行した方が上手く成長してくれる確率が高まります。

ミドルカット

ミドルカットは、トップカットとボトムカットの間の茎を節間でカット(剪定)する方法です。カット(剪定)して直ぐのモンステラであれば鮮度が高い為、茎伏せから発根する確率がありますが、茎伏せはリスクが高い為、水耕栽培で発根させてから挿し木へと移行した方が無難です。

ボトムカット

ボトムカットは、モンステラの根を残した株元部分です。根がある為、そのまま鉢植えで発芽させる事ができます。トップカット、ミドルカットと比較して、根が最初から植木鉢に生えている分、一番管理が楽です。また根がある分、発芽までが早い為、初心者の方にもおすすめです。

カットする際の注意点
カット(剪定)する際には、成長点を傷付けてしまうと、発芽しなくなってしまいます。成長点を気付付けない様に注意しましょう。モンステラの成長点については、以下のページでまとめています。

モンステラの増やし方については、以下のページで詳しくまとめています。
FAQ
モンステラのカット(剪定)について寄せられたよくある質問と回答
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モンステラの葉を大きくする為には下葉を切った方がよいのでしょうか?
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モンステラの下葉をカット(剪定)する事によって、新しい葉は大きくなると言われる事がある様なのですが、私はモンステラの葉を大きくする為に下葉をカット(剪定)した事は過去一度もありませんが、どのモンステラも巨大な葉に成長しています。自然界に近い植物園のモンステラも人の手によってカット(剪定)される事なく、葉が大きく成長している姿を確認しています。モンステラ自らが役目を終えた下葉を落とさない限り、全ての葉がモンステラの成長に必要な葉であると判断しています。以下は、私が育てている一枚の葉の長辺サイズが1メートルまで成長したモンステラです。本モンステラは、過去一度もカット(剪定)した事はありません。
モンステラを早く美しく大きく育てる方法については、以下のページに詳細をまとめています。
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モンステラのカット(剪定)を行う際は、剪定バサミがよいのでしょうか?それともカッターナイフがよいのでしょうか?
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カット(剪定)するモンステラの茎が細い場合は、剪定バサミでもカット(剪定)可能ですが、モンステラの茎が太い場合は、剪定バサミだと茎が潰れてしまう可能性がある為、カッターナイフを使っています。生きたモンステラの茎をカット(剪定)する時はかなり力が必要です。その為、カット(剪定)の度、100均で新品のカッターナイフを購入する様にしています。カット(剪定)の際には怪我をしない様に十分注意する必要があります。
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カット(剪定)する季節はいつがよいのでしょうか?
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真冬の寒い時期(特に1月、2月)のカット(剪定)は、モンステラに大きなストレスがかかってしまう可能性がある為、避けるようにしています。植え替えと合わせて5月にカット(剪定)するのが望ましいとされる事が多い様ですが、私は3月~4月に実施する様にしています。5月はモンステラの成長期が始まる月です。成長期はストレス無く成長させたいので、成長期直前にカット(剪定)を済ませる様にしています。
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トップカット、ミドルカット、ボトムカットはどれが成長が早いのでしょうか?
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ミドルカットは、確実に一番成長が遅いです。トップカット、ボトムカットは、栽培環境や株の状態にもよるのでどちらが早く成長しるかは断言は難しいです。
過去の栽培実績では、トップカットよりもボトムカットの方が大きく成長した記録があります。
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冬に剪定をしない方がよいでしょうか?
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冬、特に真冬の時期は、モンステラの成長が鈍化するのでカット(剪定)は避けた方がよいと思います。
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カット(剪定)後の苗は、明るい光の元で育てた方がよいのでしょうか?
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カット(剪定)後の苗は、暗い場所で管理するよりも明るい場所で育てた方が生長が早いです。また明るいだけでなく、暖かく風通しがよい場所で管理するのがベストです。
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ミドルカットのカット苗には元株の葉が付いていた方がよいのでしょうか?また元株の古い葉のカットのタイミングはいつがよいのでしょうか?
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ミドルカットのカット苗は、まず水耕栽培(水挿し)で発根、発芽まで行います。この際、元株の葉は付けた状態で水耕栽培(水挿し)を行います。発根、発芽が確認でき、挿し木、茎伏せにする際には、元株の葉は取ってしまって問題ありません。よく元株の葉の蒸散がどうのこうのという質問を受けるのですが、葉からの蒸散についてはよく分かりませんし、気にした事がありません。葉からの蒸散は気にしなくてもカット苗はすくすく育ちます。
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モンステラの気根はカット(剪定)してもよいのでしょうか?
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モンステラのカット(剪定)後、水耕栽培(水挿し)、挿し木、茎伏せを行う際、カット苗に長い気根が付いてしまっている場合は、カット(剪定)しても問題ありません。
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カット(剪定)時の記録
Growth Record
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