モンステラの地植えとは、モンステラを植木鉢では無く、地面に直接植えて育てる方法です。地植えとは、自然界で育つモンステラの生育環境そのものを実現させる方法です。限られたスペースの植木鉢と異なり、地植えであればモンステラはストレスを感じる事無く、自由に根を張り巡らせる事ができます。その為、植木鉢で育つモンステラを遥かに超え、一枚の葉の長辺が1メートル以上に巨大化します。ただし、一般の家庭においてモンステラの地植えを実現させる事はなかなか難しいです。特に寒い冬を越冬させる事が一番の難題です。しかし、私が住んでいる鎌倉方面では、モンステラを屋外の地植えで越冬させ年単位で斑入りのモンステラ含め、モンステラの地植え栽培に成功しています。わざわざ沖縄などへ南国移住しなくても、関東でも太平洋側の湘南エリア、横浜エリアは、モンステラの地植え栽培が可能です。真冬の寒さを地植えの屋外で越冬させた方が、温室や温暖な環境で育ったモンステラよりも丈夫で強いモンステラが育ちます。
目次
- 1 モンステラを地植え(庭)で育てる
- 2 街の地植えモンステラ
- 3 FAQ
- 4 地植えの栽培記録
- 4.0.0.1 開花第3弾!モンステラスケルトンに30センチ超の大輪が咲く
- 4.0.0.2 「レア」なモンステラって何?流通時点ではなく成熟で現れる潜在的形質
- 4.0.0.3 開花第2弾!モンステラスケルトンに再び綺麗な花が開花
- 4.0.0.4 世界初!?モンステラスケルトンがついに開花・交配開始
- 4.0.0.5 花が咲くまで成熟したモンステラスケルトンの脇芽をトップカット
- 4.0.0.6 モンステラは大きく成熟した株でないと花が咲かないという情報は事実でしょうか?
- 4.0.0.7 全長35センチを超えてきた巨大なモンステラスケルトンの花芽(蕾)
- 4.0.0.8 なんと!発熱するモンステラの花
- 4.0.0.9 本格的に姿を現したモンステラスケルトンの花芽(蕾)
- 4.0.0.10 庭で地植え栽培中の斑入りのモンステラがついに開花
- 4.0.0.11 開花直前、斑入りのモンステラの蕾
- 4.0.0.12 モンステラの交配に向け同時開花直前のモンステラスケルトンと斑入りのオーレア
- 4.0.0.13 モンステラスケルトンからついに花芽(蕾)が誕生
- 4.0.0.14 真っ白な全斑(フルムーン)の葉が開いたモンステラホワイトタイガー(アルボ)
- 4.0.0.15 脇芽からも花芽(蕾)が展開するカオスな成長をするモンステラ
- 4.0.0.16 鮮やかな黄斑が入ったモンステラオーレアの斑入りの蕾
- 4.0.0.17 マンションの庭で栽培している斑入りのモンステラから続々と花芽が誕生
- 4.0.0.18 開花が近づいてきた斑入りのモンステラに開いた綺麗な黄斑の葉
- 5 モンステラの増やし方
モンステラを地植え(庭)で育てる
モンステラの越冬含めた地植え栽培の記録
本ページでは、モンステラの地植え栽培や地植えでの越冬の様子についてご紹介しています。
モンステラの越冬
モンステラの地植え栽培をきっかけに、2021年9月6日から2024年9月28日まで、屋外のモンステラが越冬できるかの検証を行ってきました。モンステラの地植え栽培は、春夏秋は何も問題が無いのですが、冬(特に真冬)の越冬がとても難しいです。越冬はできるものの葉が寒さで傷んで枯れてしまいます。しかし、寒さに対するモンステラの耐性を高める事によって現在は何も問題無く越冬できる様になりました。以下に掲載している情報は、鎌倉方面のマンションで検証した内容となります。他のエリアでは同様の結果が得られるとは限りません。

モンステラスケルトンの越冬
2024年1月11日(過去の栽培記録はこちら)より、栽培記録が停滞しておりましたモンステラスケルトンの栽培記録を約1年ぶりに更新しました。栽培記録を更新しなかった為、「モンステラスケルトンは売ってしまったのですか?」とお問い合わせを何件かいただいたのですが販売せず育て続けています。2024年5月6日より鉢植え栽培から地植え栽培へと移行しておりました。モンステラスケルトンは、現在鉢植え栽培の株と、地植え栽培の株で二株育てています。通常、モンステラスケルトンが大きくなってしまったら、カット(剪定)して販売するというのが一般的な考え方だと思うのですが、カット(剪定)して販売するのはいつでも誰でも出来る事です。そこで日本国内、もしかしたら世界でも?きっとまだ誰もチャレンジした事が無いであろう一般家庭におけるモンステラスケルトンの地植え栽培にチャレンジしていました。地植え栽培は、2024年5月6日より開始し、現在もなお継続中です。本日は、2024年5月6日から本格的な越冬を迎える前の2024年12月13日までのモンステラスケルトンの地植え栽培の記録についてご紹介致します。

斑入りモンステラの地植え
私が実践している斑入りモンステラの地植え栽培についてご紹介致します。地植え栽培を行っているのは湘南エリアの鎌倉方面です。太平洋に面しているエリアで、冬は氷点下-1℃ぐらいまで気温が下がる事もありますが、雪はほとんど降りません。絶対に降らないエリアではありません。ただ毎年、温暖化の影響で冬でも気温が上昇している体感はあります。斑入りのモンステラを地植えで育ててみたいと思った経緯は、モンステラボルシギアナの仲間である白斑のモンステラホワイトタイガー(アルボ)、黄斑のモンステラオーレアを長期で屋内栽培が難しい為です。斑入りのモンステラと言えば、モンステラホワイトタイガー(アルボ)、モンステラオーレアの2種類が数多く販売されていますが、特に白斑、黄斑が強く鮮やかに入る株ほど、綺麗な斑入りの葉を年単位で維持しながら栽培する事は不可能だと感じています。どうせ屋内栽培でも斑入りの葉が傷んでしまうのであれば、思い切って地植え栽培にしてしまおうと思ったのが、斑入りのモンステラの地植え栽培を開始した経緯です。なお斑入りでは無い緑一色のモンステラの地植え栽培と越冬については以下のページでまとめています。


In-ground Monstera
A ground-planted monstera photographed in Honolulu.
街の地植えモンステラ
オアフ島のホノルルで撮影した地植えのモンステラ
モンステラというとハワイアン雑貨をイメージされる方がいらっしゃるかと思いますが、実際にハワイを訪れると写真の通り街の片隅で育つモンステラを見かけます。写真は宿泊先のヒルトンハワイアンビレッジ近くの歩道から撮影しました。周辺には日差しを遮る建物等は無く、一日中ハワイの強い直射日光が直撃する場所です。しかし地植えのモンステラは、まったく葉焼けする事なく生長していました。
FAQ
モンステラの地植え栽培について寄せられたよくある質問と回答
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地植えのモンステラは冬に枯れないのでしょうか?
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地植えのモンステラは冬に葉が傷み枯れます。でも今では寒さに耐性が付いた強い株を育てているのでほとんど枯れなくなりました。詳しくは以下のモンステラの越冬に関するページをご確認ください。
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夏の屋外での葉焼け対策はどの様にしていますか?
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夏の屋外での葉焼け対策はしていません。葉焼けする時は思いっきりしています。屋外で育てているので、多少のスレや傷、汚れ等は気にしない様にしています。
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地植えで害虫対策はしていますでしょうか?
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害虫対策は何もしていません。害虫の被害にあうモンステラは、弱っている証拠でもあります。肥料不足にならない様、肥料を適切に与え、強い株に育てる事が大切です。
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小さい苗からの地植えも可能でしょうか?
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小さい苗からの地植えも可能です。私はバールマルクスフレームやホワイトタイガーの小さなミドルカット苗を地植えしていますが、何も問題無く生長しています。
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地植えの用土は何を使っていますか?
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マンション建設時の廃材(針金、ビニール、コンクリートブロック、石等々)が沢山含まれている庭の土をそのまま使っています。地植え用に特別な用土を使う事は一切していません。地植えは根腐れのリスクが低いので、定期的に肥料を与えれば何も問題無く成長もしますし越冬もしています。また地植えは地中に微生物が豊富にいます。土を掘り返せばミミズなどの生き物が出てきます。つまり土壌(地植え)には用土(鉢植え)と違い有機物を分解して栄養化するサイクルが働いています。モンステラ栽培の用土の考え方については、以下のページでまとめています。
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我が家でも購入時は何も問題が無かったのですが、新しい葉が増えるにつれて斑の量が増えてしまい茶色くなってしまったモンステラがあります。斑の量が多い斑入りのモンステラの株でも地植えすると問題無く成長するのでしょうか?
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斑の量が多い斑入りのモンステラを地植えしても何も改善されません。以下写真の通り斑が鮮やかなモンステラオーレアも地植え栽培しているのですが、トップの葉が開く度に上から2番目となった下葉から必ず傷んで茶色くなってしまいます。そして何年経過してもまったく成長しません。
鉢植えにしろ地植えにしろ、斑入りのモンステラを長く育てたい場合は、なるべく緑が多い株の方が成長しますし管理がとても楽です。
地植えの栽培記録
地植えで栽培中のモンステラについて、以下のページでご紹介しています。
開花第3弾!モンステラスケルトンに30センチ超の大輪が咲く
2025年9月4日、15日に続き、モンステラスケルトンに30センチを超える花が再び開花しました。まるで交配や撮影を拒むかのように、今回は真後ろを向いて花を咲かせています。私がモンステラの開花・交配を行っているのは、湘南方 […]
「レア」なモンステラって何?流通時点ではなく成熟で現れる潜在的形質
私は都市部(湘南方面)のマンションという制約の多い環境でモンステラを花まで導いたことで、あらためて「成熟」という要素の重要性を痛感しました。モンステラは若齢期と成熟期でまるで別属かと思うほどの姿を見せます。特に開花直前の […]
開花第2弾!モンステラスケルトンに再び綺麗な花が開花
2025年9月4日(過去の栽培記録はこちら)に続き、モンステラスケルトンの花が再び開花しました。今回も30センチを超える非常に大きな花です。 前回の記事では「世界初!?モンステラスケルトンがついに開花・交配開始」と題しま […]
世界初!?モンステラスケルトンがついに開花・交配開始
2022年5月10日(過去の栽培記録はこちら)よりボトムカットからの鉢植えでの栽培を開始し、2024年5月6日(過去の栽培記録はこちら)には地植えへと移行。その後、2025年4月1日(過去の栽培記録はこちら)に屋外越冬に […]
花が咲くまで成熟したモンステラスケルトンの脇芽をトップカット
2025年8月24日ついに花が咲くまで成熟したモンステラスケルトンの脇芽をトップカットしました。脇芽をカットした一番の理由が、脇芽が邪魔をして花芽(蕾)が上に成長できずに暴れ始めた為です。モンステラのカット(剪定)ページ […]
モンステラは大きく成熟した株でないと花が咲かないという情報は事実でしょうか?
2025年8月1日(過去の栽培記録はこちら)に、明らかに未成熟と思われる高さ90センチしか無いホワイトタイガーから花芽(蕾)が出ました。モンステラは大きく成熟しないと花芽(蕾)が出ない認識でいたので、なぜこんなに小さなモ […]
全長35センチを超えてきた巨大なモンステラスケルトンの花芽(蕾)
2025年7月21日(過去の栽培記録はこちら)に花芽(蕾)を確認したモンステラスケルトンですが、花芽(蕾)の全長が35センチを超えてきました。巨大なトウモロコシサイズの花が咲きそうです。既に開花済みの斑入りのモンステラ( […]
なんと!発熱するモンステラの花
2025年7月31日(過去の栽培記録はこちら)に開花したオーレアに引き続き、別株の斑入りのモンステラ(オーレア)の花が開花しました。モンステラの開花後、何人かの方から「モンステラの花って匂いあるんですか?」と質問されたの […]
本格的に姿を現したモンステラスケルトンの花芽(蕾)
2025年7月21日(過去の栽培記録はこちら)に花芽(蕾)を確認したマンションの庭で育てているモンステラスケルトンですが、かなり花芽(蕾)が成長してきました。バナナサイズでは無く、トウモロコシサイズな巨大な花に成長しそう […]
庭で地植え栽培中の斑入りのモンステラがついに開花
2021年9月からモンステラ栽培を開始して今年で約4年。本株は2023年5月3日(過去の栽培記録はこちら)から栽培を開始して約2年。湘南エリアのマンションの屋根の無い庭で、斑入りのモンステラの越冬および開花に成功しました […]
開花直前、斑入りのモンステラの蕾
いよいよ庭で育てている斑入りのモンステラ(オーレア)が開花直前までやってきました。3日前の2025年7月27日(過去の栽培記録はこちら)に確認した時は、ここまでの大きさには成長していなかったのですが、開花に向けて一気に成 […]
モンステラの交配に向け同時開花直前のモンステラスケルトンと斑入りのオーレア
モンステラは観葉植物として人気がありますが、日本の首都圏以北では、室内・屋外を問わず一般家庭で花を咲かせるのは非常に稀です。その理由は、モンステラが開花するためには「高温多湿」、「十分な日照」、「長い生育期間」といった条 […]
モンステラスケルトンからついに花芽(蕾)が誕生
2022年5月10日(過去の栽培記録はこちら)より栽培を開始し、2024年5月6日(過去の栽培記録はこちら)に地植え栽培へと移行させ、2024年から2025年の冬を一度屋外越冬させたモンステラスケルトンからついに花芽(蕾 […]
真っ白な全斑(フルムーン)の葉が開いたモンステラホワイトタイガー(アルボ)
モンステラホワイトタイガー(アルボ)に「全斑(フルムーン)」の葉が開きました。「全斑(フルムーン)」とは、葉全体が白色または乳白色になる珍しい状態です。モンステラホワイトタイガー(アルボ)は、モンステラボルシギアナの斑入 […]
脇芽からも花芽(蕾)が展開するカオスな成長をするモンステラ
「植物が花を咲かせる時は体力を使うので肥料が必要」という言葉を耳にしたり目にしたりする事があるのですが、開花に向けてカオスに成長するモンステラの草姿を観察していると、「子孫を残す為、自らが持つエネルギーを全開放してくるの […]
鮮やかな黄斑が入ったモンステラオーレアの斑入りの蕾
2025年7月2日(過去の栽培記録はこちら)の栽培記録で掲載した全斑(フルムーン)に近い葉が固まり、鮮やかな黄斑の葉が姿を現しました。ここまで鮮やかな黄斑が入った大きなオーレアの葉はなかなか見かける事が無いと思います。こ […]
マンションの庭で栽培している斑入りのモンステラから続々と花芽が誕生
2023年5月3日(過去の栽培記録はこちら)から栽培を開始しているモンステラオーレアに花芽が付きました。モンステラオーレアは、2023年5月3日に同時に2株栽培を開始していて、今回2株のオーレアが同時に開花を迎えました。 […]
開花が近づいてきた斑入りのモンステラに開いた綺麗な黄斑の葉
開花が近づいてきた斑入りのモンステラ(オーレア)にほぼ全斑(フルムーン)気味な斑入りの葉が開きました。緑の部分がとても多い斑入りのモンステラなのですが、突然斑の面積の方が緑を圧倒した葉が開いてきました。斑入りのモンステラ […]

How to propagate Monstera
モンステラの増やし方
モンステラの増やし方は、種から増やす方法と株分けして増やす方法の2種類があります。一般家庭で育てているモンステラに花を咲かせ実を育ててから種を採る事は、難易度がとても高い為、モンステラを増やしたいと思う多くの方々は、モンステラを株分けして増やしています。モンステラを株分けする方法は3種類あります。一つ目は水耕栽培(水挿し)、二つ目は挿し木、三つ目は茎伏せです。実際に私がモンステラを株分けして増やしている方法について以下のページで詳しくまとめています。