2024年2月22日(過去の栽培記録はこちら)より約半年間栽培しているホワイトモンスターに新しい葉が開きました。前回、2025年7月6日(過去の栽培記録はこちら)公開した栽培記録では、「本株は真っ白な斑入りの葉と緑一色の葉を繰り返す天津ラン・ホワイトモンスターなのですが、真っ白からいきなり緑一色の葉に戻るのではなく、真っ白から徐々に緑一色の葉へと戻っていきます。」と記載した通り、緑一色の葉に戻ってきました。新しい葉をよく見ると、かすれる様に斑が入っている事が確認できますが、明らかに緑一色に戻ってきた事が確認できます。
目次
様々な葉のバリエーションが楽しめるホワイトモンスター(2025年8月13日の様子)
今回、新しく開いたホワイトモンスターの葉です。開いたばかりなので黄緑色をしていますが、前回開いた葉よりも斑が少なくなり、緑一色に戻ってきました。株全体を見ると、ホワイトモンスターは様々な葉のバリエーションが楽しめるモンステラです。

こちらは真緑だった時の下葉です。

薄っすらフルミントとなった時の下葉です。

ホワイトモンスターらしく白が強めに入るフルミントの下葉です。

葉が真っ白になったところを基点として、再び緑が強くなってきます。緑強めの散斑に戻ってきた状態のトップから2番目の葉です。

そしてこちらが今回新しく開いた葉です。緑一色に戻ってきた事がとてもよく分かります。

今回、初めて葉に穴があきました。

ホワイトモンスターもカットする事無く成熟させて花を咲かせ、他のモンステラたちと交配させると面白いモンステラが誕生しそうだなと感じます。
植物は動物とは異なり、神経系や脳を持たないため、一般的に人間のような感情や意識は持たないとされています。従って、植物の行動や反応は、意識的な「感情」や「煩悩」によるものではなく、生理学的・分子生物学的な仕組みに基づくものです。
植物は環境刺激に対して非常に敏感であり、光、温度、水分、栄養素、気候変動などの外部条件に応じて成長や開花のタイミングを調整します。例えば、異常気象により通常とは異なる時期に開花する現象は、植物の遺伝的プログラムと環境要因の相互作用の結果として説明されます。これらの反応は「植物の法則」として一定の生理的メカニズムに従いますが、その表現は環境変動の影響を反映して変化します。
したがって、植物は「一定のルールに従う生物」として捉えることができる一方で、環境の変化によりその成長や生理反応が柔軟に変化することも特徴です。これらは無垢さや感情といった擬人的表現ではなく、生物としての適応・調節機構と理解すべきです。
一方で、植物を育てる人間は、感情や思考、価値観(いわゆる「煩悩」)を持ち、それが植物の育成方法や環境整備に影響を与えます。従って、植物の状態が乱れる場合、その原因が環境条件の変化や管理の仕方に起因していることが多いと言えます。
以上を踏まえると、植物は感情を持たない「無垢な」生物ではありますが、その生理的反応は非常に複雑かつ環境に依存しており、人間の主観的な価値判断や精神性とは区別して理解することが重要です。
植物は自然の法則に従い、変化しながらもその本質を保っています。植物の生育が思わしくないと感じる場合、その原因は多くの場合、植物そのものではなく、それを取り巻く環境や管理を行う人間側にあるんでしょうね。
ホワイトモンスターは、この様に緑と斑入りの葉を繰り返す株と、常に斑入りの葉を開く株と2種類あると言われた事があるのですが、果たして本当にそうなのでしょうか?植物の仕組みを理解すると、日々の栽培を通じて得られる興味深さが更に深まります。
引き続き成長に変化がありましたら、天津ラン・ホワイトモンスターの栽培記録のページでご紹介いたします。
天津ラン・ホワイトモンスターの栽培記録
Plant Cultivation Record
時系列で栽培記録が確認しやすいように本ページでご紹介している天津ラン・ホワイトモンスターの栽培記録のみを一覧で以下にまとめています。
天津ラン・ホワイトモンスターについては、以下のページで全てまとめています。
天津ラン・ホワイトモンスター
Monstera deliciosa White Monster