
モンステラの各節には、葉柄基部付近に腋芽(成長点)が存在します。外見上は小さな突起として確認できる場合もありますが、節間が短い株では葉柄や茎に覆われ、肉眼では分かりにくいこともあります。茎伏せで株を増やす際には、必ず腋芽を含む節を利用する必要があります。腋芽を含む節を茎伏せすることで、休眠していた成長点が活動を開始し、新芽が伸長し、やがて葉柄と葉が形成されます。
モンステラの成長点
実際に栽培しているモンステラの成長点から新芽が出てきた様子についてご紹介いたします。
マクロコズムの成長点
以下は、マクロコズム風モンステラとして販売されていた大きなモンステラデリシオーサの茎です。赤い丸で囲った箇所が成長点になります。


上記の茎を挿し木で栽培開始した当初の栽培記録を以下のページにまとめています。
実際に挿し木で栽培していたところ、成長点から以下のように新芽が伸びてきました。

タイコンステレーションの成長点
固い茎の成長点をバキバキと突き破るように新芽が出てきたタイコンステレーションです。

挿し木栽培を開始してからわずか3日目にして成長点から新芽が出てきました。その当時の様子を以下のページにまとめています。
イエローモンスターの成長点
極太な節を使って茎伏せされたイエローモンスターです。成長点を突き破り、葉柄が大きく成長しています。

このイエローモンスターは一番最初の新芽にも関わらず、穴が開き、切れ込みが入った丸い綺麗な形をした散斑の葉を広げています。詳細は以下のページにアップしています。
以下は、上記の様な極太な節では無く、小さな節を使ったイエローモンスターの茎伏せです。

成長点からちょこんと新芽が出ています。詳細については、以下のページにアップしています。
FAQ
モンステラの成長点について寄せられた質問と回答
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ネットで購入したモンステラの茎に成長点が見当たりません。一節に必ず一つの成長点がある認識は正しいでしょうか?
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モンステラは、各節に基本的に一つの腋芽(成長点)が形成されます。腋芽は葉柄基部付近に存在しますが、モンステラデリシオーサのように節間が短く詰まって成長した個体では、葉柄や茎の組織に覆われて外部から視認できない場合があります。このため、切り分けた茎を横に伏せて管理する「茎伏せ」を行うことで休眠していた腋芽が活動を開始し、新芽として顕在化します。
以下の写真は、節間が非常に狭いモンステラデリシオーサを茎伏せした際に、腋芽から発芽した状態を示しています。赤丸の箇所が腋芽由来の新芽です。このように節間が短い株では、腋芽自体は潜在的に存在するものの、芽吹きが生じるまでその位置を確認できないことがあります。
モンステラの各部の名称
モンステラの各部の名称は、主に葉、葉柄、茎、節、成長点、気根、根となります。モンステラを水耕栽培(水挿し)、挿し木、茎伏せで増やす際、各部の名称を知っておく必要があります。
モンステラの各部の名称