モンステラデリシオーサボルシギアナミント

目次

モンステラデリシオーサボルシギアナミントとは

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミント(Monstera deliciosa / Monstera borsigiana ‘Mint’)は、淡いミントグリーンとクリームホワイトが入り混じる独特の斑(ふ)模様をもつ斑入りモンステラです。園芸流通では「モンステラ・デリシオーサ・ミント」「モンステラ・ボルシギアナ・ミント」「モンステラ・ミント・ブラジリアンフォーム」など複数の名称で販売されており、明確な分類や正式学名は確立していません。そのため、名称だけではデリシオーサ系統かボルシギアナ系統かの判断が難しい点が特徴です。

私が実際に育てている株も「モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミント」として入手しましたが、葉姿や肉厚さ、節間の短さなどから判断すると、デリシオーサの特徴を強く持ちながらも、ボルシギアナのようなシャープな葉縁を併せ持つ中間的な形質を示しています。園芸的には、「モンステラ・ミント」はトレードネーム(流通上の便宜的名称)として扱われ、遺伝的・分類学的には固定された種や変種を指すものではありません。

モンステラのミント斑には様々な種類がありますが、その中でも本種は、発色・葉質・耐性のバランスが優れた代表的なモンステラ・ミント斑として知られています。

栽培記録に基づく信頼性

本ページでご紹介している内容は、2021年12月1日および2024年7月17日より実際にモンステラデリシオーサボルシギアナミントを栽培し続けてきた記録に基づき、実体験を反映した信頼性の高い情報としてまとめています。

品種紹介

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミント(Monstera deliciosa / borsigiana ‘Mint’)は、白斑でも黄斑でもない、淡いミントグリーンのマーブル模様が特徴的な斑入りモンステラです。葉面には緑と乳白色が溶け合うような半透明の模様が現れ、光の当たり方によってミントグリーンやアイスブルーに見えることもあります。その幻想的な色合いと安定した発色から、近年世界的に人気を集めている斑入りモンステラのひとつです。

このミント斑は、斑の入り方や濃淡に個体差が大きく、ストライプ状・霜降り状・雲がかるような分布など、株ごとにまったく異なる表情を見せます。園芸流通では「モンステラ・デリシオーサ・ミント」や「モンステラ・ボルシギアナ・ミント」、「モンステラ・ミント・ブラジリアンフォーム」など複数の名称が用いられていますが、いずれも正式な学名ではなく園芸的トレードネームとして扱われています。そのため、厳密な分類上はデリシオーサ系とボルシギアナ系の中間的特徴を示す株も存在します。

形態的な特徴としては、デリシオーサ系統に見られる肉厚な葉質と短い節間を持ちながら、ボルシギアナ系統のように葉縁がややシャープな印象を与えることが多いです。成長速度は比較的ゆるやかで、葉が厚く硬質な株ほど環境変化に敏感に反応しますが、その分、斑の安定性が高く、長期間美しい模様を維持しやすい傾向があります。

私が湘南方面のマンションの庭で育てているミント株では、株が成熟するにつれて斑の発色がより明瞭になり、葉の切れ込みも深く立体的になることを確認しています。これはデリシオーサに近い生理的成熟の過程で見られる変化であり、年数を重ねるほど造形的な美しさが際立つのがこの品種の魅力です。

一方で、ミント斑部分は光合成能力が低いため、強光や乾燥環境では葉焼けや退色が起こる場合があります。特に真夏の日射し下では斑が変色しやすいため、明るい間接光と高めの湿度を保つことが理想的です。また、用土は通気性と排水性を両立させ、根の酸素供給を確保することが長期栽培の鍵となります。無機質用土を基盤にした環境では、根腐れを防ぎつつ斑の安定性も高まりやすい印象です。

このように、モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミントは、発色・耐性・造形美のバランスに優れた“モンステラ・ミント斑の代表的存在”といえます。白斑系の繊細さと黄斑系の華やかさの中間に位置し、観賞価値が極めて高いにもかかわらず葉焼けしにくい点から、コレクターのみならず一般栽培者にも高く評価されています。成熟株になるほどミントグリーンの層が深まり、光を透かしたときの美しさは他の斑入りモンステラにはない独特の魅力を放ちます。

基本情報

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミント(Monstera deliciosa / borsigiana ‘Mint’)は、白斑でも黄斑でもない、淡いミントグリーンと乳白色が混ざり合うようなマーブル模様が特徴の斑入りモンステラです。光の角度によって葉が涼しげなミントグリーンや淡いアイスブルーに見えることがあり、その独特の透明感ある発色から「ミント斑」と呼ばれています。観葉植物としての人気も高く、斑入りモンステラの中でも特に柔らかく上品な印象を与える品種です。

このミント斑は、モンステラ・デリシオーサ(Monstera deliciosa)の肉厚な葉質と、モンステラ・ボルシギアナ(Monstera borsigiana)のスマートな形状を併せ持つ中間的な特徴を示すことが多く、節間が短くコンパクトにまとまる傾向があります。園芸流通上は「モンステラ・ミント」「モンステラ・デリシオーサ・ミント」「モンステラ・ボルシギアナ・ミント」など複数の名称で流通していますが、いずれも園芸上のトレードネームであり、正式な学名ではありません。そのため、個体ごとにデリシオーサ寄り・ボルシギアナ寄りの形態差が見られます。

葉の発色や模様の出方には個体差が非常に大きく、ストライプ状、霜降り状、マーブル状など多様なパターンを示します。中でもミントグリーンと白がバランス良く混じる個体は観賞価値が高く、日照条件や湿度によって発色が微妙に変化します。環境光が柔らかいほどミントの色味が澄み、強光下では白味が強く出る傾向があります。

ミント斑部分は光合成能力が低いため、株の健全な生育には緑葉の割合が欠かせません。斑の入りが強すぎる株では光量や水分管理に注意が必要で、特に真夏の直射日光は避け、明るい間接光のもとで育てるのが理想です。湿度50〜70%、温度20〜28℃の環境を維持することで、葉焼けや退色を防ぎながら美しいミント斑を保つことができます。

近年では、組織培養(TC株・メリクロン株)によるモンステラ・ミントの増殖・流通も進み、入手しやすくなりましたが、斑の入り方や葉形は完全には固定されていません。そのため、同じ「ミント」の名を持つ株でも、環境や育て方によって色合いや模様が異なる点がこの品種の魅力です。

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミントは、デリシオーサの力強さとボルシギアナの軽やかさを兼ね備えたバランスの良い系統であり、ミント斑入りモンステラを象徴する代表的存在として位置づけられます。温度・湿度・光の条件を整えることで、透明感あるミントグリーンの発色を長く楽しむことができる、繊細かつ奥深い品種です。

名前の由来

「モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミント(Monstera deliciosa / borsigiana ‘Mint’)」という名称は、正式な学名ではなく、園芸流通上で用いられるトレードネーム(流通名)です。学術的には「ミント」という品種名や変種は登録されておらず、主に園芸市場やSNSなどで、淡いミントグリーンの斑を持つモンステラを指す総称として使われています。

この「ミント」という呼称は、特定の原産地や生産者を示すものではなく、斑の色調がミントグリーン~アイスブルー系統を示すモンステラ群を包括的に指す言葉です。そのため、「モンステラ・デリシオーサ・ミント」「モンステラ・ボルシギアナ・ミント」「モンステラ・ミント・ブラジリアンフォーム」など、名称のバリエーションが複数存在しますが、これらは必ずしも同一の遺伝的背景を持つわけではありません。

実際の園芸現場では、葉の厚み・節間の長さ・成長速度・斑の安定性などの形質により、デリシオーサ寄りの株とボルシギアナ寄りの株が混在しており、同じ「ミント」の名で販売されていても、見た目や育成特性が大きく異なることがあります。特に、ストライプ状に淡く入るタイプや、霜降り状・マーブル状に広がるタイプなど、斑のパターンや色味の違いによって印象が大きく変化します。

また、近年では組織培養(TC株・メリクロン株)による「ミント系モンステラ」の流通が増加し、園芸市場では「Monstera Mint」という言葉自体が、ミントグリーンの斑入りモンステラ全般を指すカテゴリー的表現として広く用いられるようになっています。このため、「モンステラ・ミント」という呼称は、学名ではなく「園芸的な分類・表現上の便宜的ラベル」と理解するのが正確です。

私自身、複数の「モンステラ・ミント」を実際に栽培していますが、同じラベルで販売されていた株でも、葉の質感や斑の入り方、発色の透明感に大きな個体差が見られます。これは組織培養による増殖過程での遺伝的変動や、育成環境の違いが関係していると考えられます。最終的には、名称よりも自らの環境でどのように発色し、どのように成長するかを観察することこそが、本種の魅力を理解する最良の方法だといえます。

モンステラデリシオーサボルシギアナミントの特徴

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミントの最大の特徴は、ミントグリーンと乳白色が溶け合うような半透明のマーブル斑です。白斑をもつアルボ(ホワイトタイガー)系や、黄色斑をもつイエローマリリン系とは異なり、冷涼で落ち着いた印象を与える淡緑色の発色が魅力です。光を透かすと、葉面にガラスのような光沢と透明感が生まれ、見る角度によってミントグリーンからアイスブルー、時に乳白色に変化して見えることもあります。

ミント斑の入り方は非常に多様で、ストライプ状・霜降り状・マーブル状・雲がかるような斑など、同じ株でも葉ごとに模様が異なります。中には、白斑と緑斑が交互に重なり、淡い緑が滲むような「グラデーション斑」を見せる個体もあり、葉の展開ごとに印象を変えるのがこの系統の醍醐味です。特に成熟株では葉の厚みが増し、切れ込みが深く入ることで、光の反射による立体感が際立ちます。

ミント斑は、温度・光量・湿度によって発色が変化しやすいのも特徴です。気温が高く湿度が安定した時期には斑が明瞭に現れ、寒暖差が大きい季節や乾燥環境では緑が優勢になりやすい傾向があります。これは葉緑素の生成量やクロロフィル分布が環境要因に敏感に反応するためで、同じ株でも季節によって色彩が異なる理由のひとつです。この変化の幅こそがミント斑の最大の魅力であり、安定しすぎた白斑や黄斑とは異なる、“動的な美”を楽しむ斑入りモンステラといえます。

ただし、ミント斑の部分は白斑や黄斑と同様に光合成能力が低く、直射日光や乾燥によって葉焼けを起こすことがあります。特に淡いミントグリーン部分は紫外線に弱いため、明るい間接光と高湿度(50〜70%前後)の環境を保つことが理想的です。斑の入りが強い個体ほど日差しの影響を受けやすいため、光量をやや抑えつつ通風を確保すると安定した発色を維持できます。

形態的には、デリシオーサ系統に近い株ほど葉が肉厚で節間が短く、ボルシギアナ系統寄りの株ではやや薄葉で伸びやかな印象を見せます。成長速度は中庸〜やや緩やかで、株が成熟するにつれて斑のコントラストが強まり、葉の造形もより立体的になります。

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミントは、発色の繊細さ・形態の変化・環境応答性の3要素を併せ持つ、きわめて観察価値の高い品種です。株によって発色・模様・生育リズムがまったく異なり、“同じ名前でも一株ごとに個性がある”という多様性こそが、この品種を特別な存在にしています。

透明感のあるミント斑が生み出す清涼な美しさ

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミントの最大の魅力は、淡いミントグリーンと乳白色が混ざり合う半透明のマーブル斑です。光を受けると斑の部分が透けるように輝き、葉全体がガラス質のような質感を帯びます。見る角度や時間帯によって、ミントグリーンからアイスブルー、時に淡い白緑へと色調が変化し、他の白斑・黄斑モンステラにはない清涼感を感じさせます。観賞性が非常に高く、室内でも柔らかな光を受けるだけで上品な存在感を放ちます。

モンステラデリシオーサボルシギアナミント

葉ごとに異なるマーブル模様と変化の幅

本種は固定系統ではなく、葉ごとに斑の入り方や色の濃淡がまったく異なるのが特徴です。ストライプ状の整った斑が現れることもあれば、淡い霜降り状・雲がかるような斑を見せることもあります。特にミント斑は光量・湿度・気温の変化に敏感で、同じ株でも季節によって色味が変化します。春~夏にかけてはミントグリーンが明瞭に発色し、秋冬には緑がやや濃く出る傾向があります。この繊細な変化こそが「モンステラ・ミント系統」の魅力であり、生きた芸術品のように表情を変える植物といえます。

モンステラデリシオーサボルシギアナミント

デリシオーサ譲りの厚葉とボルシギアナのスマートさ

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミントは、名前の通り両系統の特徴を併せ持つハイブリッド的存在です。葉質はデリシオーサのように厚くしっかりとしており、節間は短めでコンパクトにまとまります。一方で、ボルシギアナに見られるようなシャープな葉縁と、スマートなシルエットを兼ね備えています。成長速度は中庸〜やや緩やかで、成熟するほど葉の切れ込みが深くなり、ミント斑の透明感と厚葉の立体感が調和する姿は非常に美しく、「力強さと繊細さが同居するモンステラ」として高く評価されています。

モンステラデリシオーサボルシギアナミント

光と湿度に敏感な“環境応答型”の斑

ミント斑の部分は光合成能力が低く、直射日光や乾燥環境では焼けやすい傾向があります。特に斑の面積が広い株ほど、光量や水分管理のバランスが難しくなります。最も美しいミントグリーンを維持するには、明るい間接光・通風の良い高湿度環境(50〜70%)が理想です。強光を避けることで斑が均一かつ柔らかく発色し、葉焼けや変色を防ぐことができます。同時に、緑葉の割合を一定に保つことで、長期的な株の安定性を確保できます。

「葉に穴があかない」とされる常識を覆した成熟株の姿

一般的にモンステラデリシオーサボルシギアナミントは、「葉に穴があきにくい」といわれる系統として知られています。これは、組織培養由来の若い株や光量不足の環境下では、切れ込みや穴が形成されにくいためです。しかし、私の栽培環境(湘南方面の庭・屋外半日陰・高湿度管理)では、成熟株が自ら葉に穴を開け、深い切れ込みを形成する姿を確認しています。これは、株が十分な根圧と生育エネルギーを蓄えた証拠であり、ミント系統でも適切な光・湿度・温度条件が整えば、デリシオーサ本来の生理的成熟に到達できることを示しています。この現象は、ミント系統の中でも非常に稀で、“環境が品種の限界を変える”好例といえるでしょう。

モンステラデリシオーサボルシギアナミント

モンステラデリシオーサボルシギアナミントの仕立て方

モンステラの仕立て方には、幹立ち(幹上がり)、根立ち(根上がり)、そして支柱仕立ての3つのスタイルがあります。中でもモンステラデリシオーサボルシギアナミントは、支柱を用いた仕立て方が最も適しているといえます。

モンステラデリシオーサボルシギアナミントは成長力が非常に強く、登攀を続けるうちに支柱を曲げてしまうほどの力を発揮します。そのため、大型株に仕立てたい場合は、できるだけ丈夫で安定性のある支柱を使用することが重要です。

モンステラデリシオーサボルシギアナミント

モンステラの仕立て方については、以下のページで詳しくまとめています。

モンステラデリシオーサボルシギアナミントの育て方(水やり・光・肥料)

モンステラの光(日当たり・置き場所)

モンステラは明るい室内の間接光を好みます。直射日光に当たると葉焼けを起こすため、カーテン越しの柔らかい光が理想です。日光が不足すると斑の入りが薄くなることがあるため、十分な明るさを確保しましょう。

一般的にはこのように紹介されている事が多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。

  • 5月~10月(成長期):屋外で栽培し、遮光率50%の遮光ネットを使用。かなり明るい環境で育てています。遮光ネットの設置方法は、以下のページで詳しくご紹介しています。
  • 11月~4月(室内栽培):カーテンや植物育成ライトだけでは暗いため、張って剥がせる窓用フィルムを利用。室内に十分な太陽光を取り込み、明るさを確保しています。窓用フィルムの具体的内容は、以下のページで詳しくご紹介しています。

モンステラの水やり

土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。過湿は根腐れの原因になるため、鉢底の排水性が良い用土を使用することが重要です。冬場は生育が緩やかになるため、水やりを控えめにします。

一般的にはこのように紹介されることが多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。

  • 5月~10月(成長期)
    屋外で栽培し、5月・6月・10月は植木鉢の乾き具合を確認しながら、シャワーで株全体に水やりをしています。7月~9月の夏の盛りは、毎朝早朝にシャワーで水やりを行っています。
    一般的には「過湿は根腐れの原因」と言われますが、私の環境では成長期は常に土が湿っているくらいの頻度でも元気に育っています。
  • 11月~4月(室内栽培)
    2021年~2024年まではAmazonで購入した観葉植物用の有機質培養土を使用し、水持ちがよかったため2週間に1回ほどの水やりでした。2025年からは無機質用土へ切り替えたため、鉢を持ち上げて軽さを確認し、晴れた日に屋外でシャワーを使ってたっぷり水やりを行っています。有機質と無機質の用土の違いについては、以下のページでまとめています。

モンステラの温度・耐寒性

  • 5月~10月(成長期)
    成長期は屋外栽培の為、温度や湿度を気にすることなくモンステラを育てることができます。ただし夏の猛暑日は、遮光率50%の遮光ネットでは暑さを遮りきれず、株がヘタってしまうことがあります。特に購入したばかりで根の張りが弱いモンステラは夏の暑さに弱いため、なるべく日陰で育てるか、室内へ退避させるなどの対策を行った方が安心です。
  • 11月~4月(室内栽培)
    一般的には耐寒温度は10℃以上が目安とされていますが、私の栽培環境では15℃を下回らない環境で管理しています。温度や湿度そのものよりも、急激な温度差や乾湿差の方がモンステラにストレスを与えやすいため、栽培している部屋では暖房を付けず、24時間湿度が70%前後になる環境を維持しています。以下のページで、私がモンステラを栽培している環境の一年間を通じた温度と湿度のグラフをまとめています。

モンステラの肥料

生育期(春~夏)には、観葉植物用の液体肥料や緩効性肥料を適量与えると、葉の色や斑の鮮やかさが保たれます。冬場は生育が緩やかになるため、肥料は控えめにします。

一般的にはこのように紹介されることが多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。

  • 5月~10月(成長期)
    新しく購入した株を迎え入れた場合や、鉢増しで植え替えを行う際には、緩効性肥料(例:マグァンプK)を使用しています。また、成長期には速効性肥料(例:ハイポネックス原液)と活力剤(例:リキダス)も併用することで、より健全な成長を促すことができます。
  • 11月~4月(室内栽培)
    我が家の室内栽培環境は真冬でも15℃以上あるため、2~3週間に一度のペースで速効性肥料(例:ハイポネックス原液)と活力剤(例:リキダス)を与えています。寒い時期の植え替えはモンステラにストレスを与えるため行わず、そのため緩効性肥料(マグァンプK)は使用していません。

モンステラの肥料については、以下のページでまとめています。

モンステラの用土(有機質用土・無機質用土)

モンステラの用土は、大きく分けて 有機質の用土(市販の培養土)無機質の用土(自作ブレンド)、そして 有機質と無機質を組み合わせたブレンド用土(自作ブレンド) の3種類があります。

一般的には「無機質用土で育てるとコンパクトに育つ」「成長が遅くなる」といった説明を目にすることがありますが、実際に栽培してみると、成長の大小やスピードは用土よりも肥料に大きく依存していると感じます。

私は2021年にモンステラ栽培を始め、2021年~2024年までは有機質用土で育てていましたが、2025年からは無機質用土での栽培に切り替えています。

その中で感じた明らかな違いは「株の強さ」です。私の環境では、無機質用土の方が株がしっかり育つ傾向があり、現在は無機質用土を中心に使用しています。特にモンステラ栽培で大切なのは 根腐れを防ぐことと通気性の確保 であり、その点でも無機質用土は有利です。

私が実際に使用している用土の配合や詳細については、以下のページでまとめています。

モンステラの増やし方

モンステラを株分けする方法は3種類あります。一つ目は水耕栽培(水挿し)、二つ目は挿し木、三つ目は茎伏せです。いずれも茎の節から発根しやすい性質を利用しており、基本的な手順を守れば初心者でも比較的成功率の高い方法です。

一般的には「水挿しは根が弱くなる」「茎伏せは時間がかかる」といった説明を見かけますが、実際に試してみると、方法の優劣よりも適切な管理が結果を大きく左右することを実体験から感じています。

私は2021年からモンステラを栽培していますが、当初は水挿しで十分発根させ、その後は挿し木や茎伏せで増やしてきました。水挿しで十分発根させ、挿し木や茎伏せへと移行させる事で株は大きく成長します。いきなり茎伏せを行うと、失敗したり株が育たない事を何度も経験しています。

私が実際に行っている増やし方の詳しい手順や管理方法については、以下のページでまとめています。

モンステラに花を咲かせる方法

モンステラを開花まで育てるには、適切な環境と長期的な管理が欠かせません。一般的には「温室や南国でなければ花は咲かない」といった説明を見かけますが、実際に私の栽培経験では、湘南エリアのマンションの庭で地植えした株が2025年夏に開花しました。重要なのは地域ではなく、株を十分に成熟させることだと感じています。

私の経験では、まず株を地植えや大鉢でしっかり育て、根を広く張らせることが花芽形成に直結します。日当たりと風通しを確保し、厳しい冬を乗り越えた株ほど強健で、開花に至る可能性が高まります。

モンステラが花を咲かせる段階では、「花芽の初動 → 蕾 → 開花」という順序をたどりますが、この直前の変化は情報が少なく、実際に育てて観察して初めて理解できました。温暖地に限らず、関東圏でも工夫次第で開花は十分可能です。以下のページでは、実際に開花したモンステラの希少種や斑入り種の実例をもとに、モンステラの花を咲かせる方法について詳しくまとめています。モンステラの花を目指す方の参考になればと思います。

モンステラデリシオーサボルシギアナミントに関するよくある質問

斑の部分は痛みやすいでしょうか?

白斑、黄斑と比較するとミント斑は傷みにくいと感じます。しかし斑入りのモンステラなのでやはり傷みます。

以下の写真は白斑が強めに出た際に出来た傷みです。この葉が開いて、次の葉が開く2ヵ月間の間に傷んで茶色くなってしまいました。

斑入りのモンステラの傷んで茶色くなった部分

以下は冬の寒い時期に出た傷みです。やはり日本の気候の寒暖差や乾湿差は、斑入りのモンステラはダメージを受けやすいです。

斑入りのモンステラの傷んで茶色くなった部分

モンステラデリシオーサボルシギアナミントの株分け販売はしていますか?

現在は株を大きく育てる事に専念している為、モンステラデリシオーサボルシギアナミントの株分け販売は行っていません。株分け販売する際には、フリマやオークションサイトからの販売では無く、本サイトから販売いたします。

「モンステラ・ミント・ブラジリアンフォーム」は葉に穴があき、「モンステラ・デリシオーサ・ミント」や「モンステラ・ボルシギアナ・ミント」は葉に穴があかないと園芸店で説明を受けたのですが、これは事実でしょうか?

結論から言えば、「葉に穴があく・あかない」という違いでモンステラ・ミントの種類を区別するのは正確ではありません。園芸流通では、「モンステラ・デリシオーサ・ミント」「モンステラ・ボルシギアナ・ミント」「モンステラ・ミント・ブラジリアンフォーム」など複数の名称が使われていますが、正式な学名分類や明確な形態的基準は確立していません。

私が育てている株も「モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミント」として販売されたもので、購入時には「葉に穴があかないタイプ」と説明を受けました。しかし、実際に成長・成熟を重ねるうちに葉には明確な穴(穿孔)が形成されました。

モンステラの葉に穴があく現象は、種の違いではなく、株の成熟度・光量・湿度・根の発達状態などの環境要因によって決まるものです。そのため、幼苗や未成熟株の段階で「穴があかないタイプ」と判断するのは早計であり、成長環境によって結果が大きく変わります。

まとめると以下の通りです。

  • 「穴があかない」とされる株でも、成熟すれば穿孔が生じることがある。
  • 「デリシオーサ・ミント」「ボルシギアナ・ミント」「ブラジリアンフォーム」は明確な分類差ではなく流通上の名称(トレードネーム)
  • 葉の穴(穿孔)は、遺伝的要因+栽培環境の影響の双方で変化する。

モンステラデリシオーサボルシギアナミントの栽培環境を教えていただく事はできますか?

私はモンステラデリシオーサボルシギアナミントをごく一般的なマンションで育てています。栽培環境については、モンステラの栽培環境のページをご確認ください。

モンステラデリシオーサボルシギアナミントを育てるのに必要な機材・用品等はありますか?

特にモンステラデリシオーサボルシギアナミントの栽培だからと言って特別な機材や用品は使っていません。私は全てネット通販で購入できる栽培用品しか使っていません。特別な肥料や土等を使わなくても、モンステラは立派に大きく成長します。私が普段モンステラを育てる際に使っている栽培用品については、栽培用品のページをご確認ください。

モンステラデリシオーサボルシギアナミントの栽培難易度

モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミントは、斑入りモンステラの中でも育成・維持が難しい高難易度品種に位置づけられます。淡いミントグリーンのマーブル模様は観賞価値が極めて高く、その美しさからコレクター間でも高い人気を誇りますが、斑の構造が繊細で環境の影響を受けやすいため、安定した管理には経験が必要です。

流通量はまだ限られており、特に葉に穴が開き、デリシオーサらしい切れ込みを見せるほど成熟した株は非常に稀少です。そのため、大株や安定した発色を保つ株は市場価格が高騰する傾向にあります。将来的に組織培養(メリクロン)による増殖が進めば入手難易度は下がる可能性がありますが、成熟株まで健全に育てる技術的難易度は依然として高いといえるでしょう。

ミント斑は白斑や黄斑と異なり、淡い緑色の中に部分的に葉緑体を含む構造をしています。そのため光合成能力が完全に失われているわけではありませんが、斑の部分では葉緑素の密度が低く、光合成効率が全体としてやや劣る傾向にあります。このため、光量や湿度のバランスが変化しやすく、強光下では斑部分が焼けやすく、逆に光量不足では緑化(reversion)を起こすこともあります。美しい発色を保つためには、明るい間接光・50〜70%程度の湿度・安定した通風環境が最適です。

また、鮮やかなミント斑を持つ株ほど組織が柔らかく、乾燥や温度差によるダメージを受けやすい傾向があります。特に屋内栽培では、急激な照度変化やエアコンの風によって葉先が傷むことがあるため注意が必要です。

このように、モンステラ・デリシオーサ・ボルシギアナ・ミントは、発色・環境適応性・水管理のすべてに高精度な調整を要する繊細なモンステラです。環境制御が安定した温室や半屋外の明るい日陰であれば長期維持も可能ですが、初心者よりも中~上級者向けの品種といえるでしょう。

入手難易度(難しい)

販売価格(高額)

観葉度(高い)

育てやすさ

初心者へのオススメ度

モンステラデリシオーサボルシギアナミントの栽培記録

Growth Record

以下は私が栽培しているモンステラデリシオーサボルシギアナミントの栽培記録です。

ミントブラジルフォーム?ボルシギアナミント?(違い不明)のモンステラの葉に穴があく

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無機質な用土へ切り替えを行ったモンステラデリシオーサボルシギアナミント

2024年4月8日から栽培を開始したモンステラデリシオーサボルシギアナミントの用土を有機質(Amazonで購入できる安い観葉植物の土)から、無機質(赤玉土:鹿沼土:軽石=2:1:1)に切り替えを行いました。2021年11 […]

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栽培開始から丸一年が経過したモンステラデリシオーサボルシギアナミント

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真冬の植え替え後、約2ヵ月で新しい葉が開いた斑入りのモンステラ

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モンステラデリシオーサボルシギアナミント
モンステラデリシオーサボルシギアナミントの支柱を真冬に極太へ変更

2024年11月9日(過去の栽培記録はこちら)に支柱を極太へ変更する為に、植え替えを行ったばかりの鮮やかなミント斑が美しいモンステラデリシオーサボルシギアナミントですが、更に極太の支柱へ変更しました。2024年11月9日 […]

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鮮やかな斑入りのモンステラなのに葉が傷まない株

2024年11月9日(過去の栽培記録はこちら)に植え替えを行ってから約2ヵ月が経過したモンステラデリシオーサボルシギアナミントです。植え替え後、すぐに綺麗な斑入りの葉が開き、引き続き美しく大きく成長しています。このミント […]

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※偽物の購入にはご注意ください。

Types of Monstera

モンステラの種類