
モンステラシエラナ
Monstera Deliciosa var Sierrana
目次
モンステラシエラナとは
ABOUT
モンステラ・デリシオーサ・シエラナ(Monstera deliciosa ‘Sierraña’)は、メキシコ南部オアハカ州の限られた山岳地域に分布する在来個体群を指します。一般的なデリシオーサに比べ、葉耳(auricles)が平坦に発達する形質を持ちやすいことから市場で区別されますが、単に耳がフラットであるという形態的特徴だけではシエラナと断定できません。現地自生個体群に由来する遺伝的背景を持つものだけが、本来の意味でのシエラナとされます。
そのため、通常のデリシオーサ実生株が「シエラナ」として流通している例も見受けられますが、これは分類学的にも園芸的にも誤りです。シエラナは地域性をもつ在来個体群であり、形態学的特徴と自生地情報の両方を備えて初めて真正と評価されます。私が保有している株は、UrbanJungleさんがオアハカ現地から採集した由来の明確な個体群であり、真正のシエラナに該当します。
栽培記録に基づく信頼性
本ページでご紹介している内容は、2023年11月15日より実際にモンステラ・シエラナを栽培し続けてきた記録に基づき、実体験を反映した信頼性の高い情報としてまとめています。以下の動画は、私が育てているオアハカ産の正真正銘の貴重なシエラナです。栽培開始から約1年後の2024年11月27日には高さ2メートルに到達し、さらに2025年3月2日にはマンションの天井高である2メートル20センチまで成長しました。
品種紹介
モンステラ・シエラナは、メキシコ・オアハカ州の山岳地域に自生するモンステラ・デリシオーサの地域変異個体群です。学名は Monstera deliciosa ‘Sierraña’ で、一般的なデリシオーサと同種に分類されますが、特定の地域由来ならではの形態的特徴をもつことから、観葉植物市場では「シエラナ」という名で流通しています。
園芸的には、葉基部の耳(auricles)が平坦になりやすく、株姿がやや引き締まった印象を与える点が特徴です。流通量は少なく希少性が高いため、コレクション性の強い品種として愛好家から注目を集めています。
基本情報
モンステラ・シエラナ(Monstera deliciosa ‘Sierraña’)は、オアハカ州の特定地域に分布するモンステラ・デリシオーサの在来個体群です。葉の切れ込みや穿孔(fenestration)はデリシオーサと共通しますが、葉耳が平坦で、葉全体が直線的に見える傾向があるとされています。
ただし、耳がフラットな形質を示す実生株すべてがシエラナというわけではなく、「シエラナ」と呼べるのは自生地由来の遺伝的背景をもつ株に限られます。そのため、真正のシエラナを入手するには、採集地の記録や信頼できる業者からの購入が不可欠です。
栽培自体は一般的なデリシオーサと同様で、半日陰から明るい日陰を好み、通気性のよい用土と十分な湿度を確保することで健全に育ちます。気根を発達させやすいため、支柱を用いると草姿が安定しやすく、観賞価値も高まります。
名前の由来
「シエラナ(Sierraña)」という名称は、スペイン語の「sierra=山岳・山脈」に由来します。オアハカの山岳地域に自生する個体群であることを示す呼称であり、その地域性を強調する意味合いを持っています。
このことからも分かるように、真正のシエラナは単なる形態的特徴で判断されるのではなく、自生地に根差した地域変異としての背景をもつ株に限られます。こうした名前の由来を理解することで、シエラナという品種の持つ価値と希少性をより深く実感できるでしょう。
シエラナの種類
シエラナの種類は、大きく分けて次の4つに分類されます。
- オアハカ産のシエラナ(本物)
- シエラナ・ハワイ(別物とされる系統)
- 実生のシエラナ(偽物とされる流通株)
- 組織培養(メリクロン)のシエラナ
それぞれの特徴や流通の背景について、以下で詳しく解説します。
オアハカ産のシエラナ(本物)
モンステラ・デリシオーサ・シエラナの真正個体群は、メキシコ南部オアハカ州の山岳地域に自生しています。この地域特有の環境条件によって形成された地域変異であり、葉基部の耳(auricles)が平坦になりやすい点や、株姿がやや締まって見える傾向が特徴です。

現地由来の遺伝的背景をもつ株のみが「本物のシエラナ」とされており、採集地証明や信頼できる入手経路が重視されます。コレクターの間でも特に価値が高いとされるのは、このオアハカ産の株です。
シエラナ・ハワイ(別物とされる系統)
園芸市場で流通している「シエラナ・ハワイ」と呼ばれる株は、ハワイで栽培・流通したモンステラ・デリシオーサの変異個体群を指します。しかし、これはオアハカ原産の地域変異ではなく、学術的な裏付けがないため「シエラナ」としては正確ではありません。
葉の形態がオアハカ産と類似して見えることから流通名として定着していますが、真正シエラナと区別して理解することが重要です。愛好家の間でも「本物」との誤解が多いため、注意が必要な系統です。
私は実際にシエラナハワイの名称で購入したモンステラを育てています。

シエラナハワイの詳細については、以下のページでまとめています。
実生のシエラナ(偽物とされる流通株)
市場では、耳が平坦な形質をもつ一般的なデリシオーサの実生株が「シエラナ」として販売されるケースがあります。しかし、これは単なる形態的変異に過ぎず、地域的な遺伝的背景を持たないため「シエラナ」とは呼べません。
本物と誤認されやすい理由は、葉の一部がオアハカ産に似た特徴を示すことがあるためですが、これはあくまで自然な形質変異であり、真正のシエラナとは異なります。購入の際は、出所や採集情報を確認することが不可欠です。
ただし、実生株を「本物のシエラナ」として販売している場合は悪質ですが、本物にこだわるのではなく、実生株の草姿そのものを気に入り入手・栽培することは、観葉植物の楽しみ方として何も問題はありません。
私自身も、モンステラ・シエラナとモンステラ・スケルトンの両方の特徴を持つ実生株を育てています。

実生株の内容は、関連ページ「モンステラ・デリシオーサ・シエラナ・ハワイ(Monstera deliciosa Sierraña Hawaii)」に掲載しています。
組織培養(メリクロン)のシエラナ
近年では「シエラナ」と称して組織培養された株が流通する例も見られます。組織培養は大量増殖が可能な技術ですが、原産地に由来する遺伝的背景を持たない場合は、オアハカ産のシエラナとは別物です。
園芸的には「シエラナ風の特徴」を安定的に楽しめるメリットはありますが、真正シエラナを求めるコレクターにとっては価値が異なる存在といえます。購入時には「組織培養株」であることを理解したうえで楽しむのが望ましいでしょう。
組織培養(メリクロン)株は本物のシエラナになるのか?
オアハカ産シエラナを母株として組織培養(メリクロン)された場合、その子株は遺伝的には本物のシエラナに該当します。組織培養は親株と同一の遺伝情報を持つクローンを大量に増殖する技術であるため、オアハカ由来の性質はしっかりと引き継がれます。
ただし園芸的な評価の場面では、野生採集株(ワイルド株)と組織培養株は明確に区別される傾向があります。コレクターの間では「現地採集由来であること」自体が希少性や価値につながるため、同じ遺伝的背景を持つ株であっても、メリクロン株は野生株ほどの評価を受けにくいのが現状です。
したがって、オアハカ産シエラナからの組織培養株は遺伝的には真正のシエラナといえますが、園芸市場における価値や扱いは野生株とは別物として認識される点に注意が必要です。野生株(オアハカ産シエラナ)と組織培養(メリクロン)株の比較表を作ると以下内容となります。
項目 | 野生株(オアハカ産シエラナ) | 組織培養(メリクロン)株 |
---|---|---|
由来 | メキシコ・オアハカ州の自生地から採集された株 | オアハカ産シエラナを母株としてクローン増殖されたかの真偽は不明 |
遺伝的背景 | 自生地固有の遺伝子を持つオリジナル | 母株と同一遺伝子を持つコピー |
希少性 | 自生地由来ゆえに極めて希少 | 大量増殖が可能なため流通量が多い |
園芸的評価 | 「現地採集株」としてコレクターに高く評価される | 遺伝的には本物だとしても、野生株より評価が下がる傾向 |
流通価格 | 非常に高価になりやすい | 野生株よりも安価に流通 |
栽培上の違い | 特別な違いはないが、株によって個体差が大きい | 増殖技術により特徴が比較的安定して現れる |
メリクロン株は、成長や健康面では通常の株と変わりなく問題はありません。ただし、コレクターの間では価値評価の点で区別される場合があり、そのような見解を示す海外のコレクターも少なくありません。
モンステラの組織培養株(メリクロン株)の詳細については、以下のページでまとめています。
モンステラシエラナの特徴
FEATURES
Features
01
オアハカ州の山岳地帯に由来する地域変異
モンステラ・シエラナは、メキシコ・オアハカ州の限られた山岳地域に自生する個体群で、地域性に基づく特異な特徴を持ちます。

Features
02
葉基部の耳(auricles)が平坦になる
一般的なデリシオーサに比べて葉基部の耳がフラットな傾向があり、株全体の草姿がやや引き締まった印象を与えます。

Features
03
希少性が高くコレクターに人気
オアハカで採取された本物のシエラナは、市場流通量が少ないです。真正のシエラナは入手が難しいため、観葉植物愛好家やコレクターから高い人気を集めています。

Features
04
成熟株は草姿が繊細に変態
シエラナを実際に成熟するまで育てると、葉には穴があき、葉の先端がモンステラデリシオーサらしく裂け目が発生します。私は湘南方面のマンションで、シエラナの葉に穴があき葉の先端が裂けるまで実際に育て上げています。

モンステラシエラナの様に個性的な特徴のモンステラ
モンステラは斑入りも人気ですが、シエラナの様にシルエットが特徴的なモンステラデリシオーサの仲間がいます。中でもモンステラコンパクタ、モンステラマクロコズム、モンステラスケルトンはとても個性的で、大きく育てれば育てるほど、とても美しい株へと成長していきます。私が育てているモンステラコンパクタ、モンステラマクロコズム、モンステラスケルトンについて以下のページでご紹介しています。
モンステラシエラナの仕立て方
NURTURE
モンステラの仕立て方には、幹立ち(幹上がり)、根立ち(根上がり)、支柱仕立ての3つのスタイルがあります。モンステラ・シエラナはデリシオーサの地域個体群でありながら、ボルシギアナのように節間がやや長く、登攀力が強い傾向があります。そのため、支柱を用いた支柱仕立てで育てるのが特に適しています。
実際に支柱を使いマンションの天井高(約2メートル20センチ)まで育てるとよく分かりますが、シエラナは成熟が進むほど気根の力が強く、細い支柱では簡単に歪んでしまいます。そのため、シエラナを支柱に登らせながら高く育てたい場合は、硬く太く耐久性のある支柱が必要です。特にネトロンパイプのような頑丈な素材は長期的な栽培に適しています。


私はモンステラの支柱に透水管・ネトロンパイプを使用しています。透水管・ネトロンパイプの入手方法や加工方法については、以下のページでまとめています。
モンステラシエラナの育て方(水やり・光・肥料)
CULTIVATION METHOD
モンステラの光(日当たり・置き場所)
モンステラは明るい室内の間接光を好みます。直射日光に当たると葉焼けを起こすため、カーテン越しの柔らかい光が理想です。日光が不足すると斑の入りが薄くなることがあるため、十分な明るさを確保しましょう。
一般的にはこのように紹介されている事が多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。
- 5月~10月(成長期):屋外で栽培し、遮光率50%の遮光ネットを使用。かなり明るい環境で育てています。遮光ネットの設置方法は、以下のページで詳しくご紹介しています。
- 11月~4月(室内栽培):カーテンや植物育成ライトだけでは暗いため、張って剥がせる窓用フィルムを利用。室内に十分な太陽光を取り込み、明るさを確保しています。窓用フィルムの具体的内容は、以下のページで詳しくご紹介しています。
モンステラの水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。過湿は根腐れの原因になるため、鉢底の排水性が良い用土を使用することが重要です。冬場は生育が緩やかになるため、水やりを控えめにします。
一般的にはこのように紹介されることが多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。
- 5月~10月(成長期)
屋外で栽培し、5月・6月・10月は植木鉢の乾き具合を確認しながら、シャワーで株全体に水やりをしています。7月~9月の夏の盛りは、毎朝早朝にシャワーで水やりを行っています。
一般的には「過湿は根腐れの原因」と言われますが、私の環境では成長期は常に土が湿っているくらいの頻度でも元気に育っています。 - 11月~4月(室内栽培)
2021年~2024年まではAmazonで購入した観葉植物用の有機質培養土を使用し、水持ちがよかったため2週間に1回ほどの水やりでした。2025年からは無機質用土へ切り替えたため、鉢を持ち上げて軽さを確認し、晴れた日に屋外でシャワーを使ってたっぷり水やりを行っています。有機質と無機質の用土の違いについては、以下のページでまとめています。
モンステラの温度・耐寒性
- 5月~10月(成長期)
成長期は屋外栽培の為、温度や湿度を気にすることなくモンステラを育てることができます。ただし夏の猛暑日は、遮光率50%の遮光ネットでは暑さを遮りきれず、株がヘタってしまうことがあります。特に購入したばかりで根の張りが弱いモンステラは夏の暑さに弱いため、なるべく日陰で育てるか、室内へ退避させるなどの対策を行った方が安心です。 - 11月~4月(室内栽培)
一般的には耐寒温度は10℃以上が目安とされていますが、私の栽培環境では15℃を下回らない環境で管理しています。温度や湿度そのものよりも、急激な温度差や乾湿差の方がモンステラにストレスを与えやすいため、栽培している部屋では暖房を付けず、24時間湿度が70%前後になる環境を維持しています。以下のページで、私がモンステラを栽培している環境の一年間を通じた温度と湿度のグラフをまとめています。
モンステラの肥料
生育期(春~夏)には、観葉植物用の液体肥料や緩効性肥料を適量与えると、葉の色や斑の鮮やかさが保たれます。冬場は生育が緩やかになるため、肥料は控えめにします。
一般的にはこのように紹介されることが多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。
- 5月~10月(成長期)
新しく購入した株を迎え入れた場合や、鉢増しで植え替えを行う際には、緩効性肥料(例:マグァンプK)を使用しています。また、成長期には速効性肥料(例:ハイポネックス原液)と活力剤(例:リキダス)も併用することで、より健全な成長を促すことができます。 - 11月~4月(室内栽培)
我が家の室内栽培環境は真冬でも15℃以上あるため、2~3週間に一度のペースで速効性肥料(例:ハイポネックス原液)と活力剤(例:リキダス)を与えています。寒い時期の植え替えはモンステラにストレスを与えるため行わず、そのため緩効性肥料(マグァンプK)は使用していません。
モンステラの肥料については、以下のページでまとめています。
モンステラの用土(有機質用土・無機質用土)
モンステラの用土は、大きく分けて 有機質の用土(市販の培養土)、無機質の用土(自作ブレンド)、そして 有機質と無機質を組み合わせたブレンド用土(自作ブレンド) の3種類があります。
一般的には「無機質用土で育てるとコンパクトに育つ」「成長が遅くなる」といった説明を目にすることがありますが、実際に栽培してみると、成長の大小やスピードは用土よりも肥料に大きく依存していると感じます。
私は2021年にモンステラ栽培を始め、2021年~2024年までは有機質用土で育てていましたが、2025年からは無機質用土での栽培に切り替えています。
その中で感じた明らかな違いは「株の強さ」です。私の環境では、無機質用土の方が株がしっかり育つ傾向があり、現在は無機質用土を中心に使用しています。特にモンステラ栽培で大切なのは 根腐れを防ぐことと通気性の確保 であり、その点でも無機質用土は有利です。
私が実際に使用している用土の配合や詳細については、以下のページでまとめています。
モンステラの増やし方
モンステラを株分けする方法は3種類あります。一つ目は水耕栽培(水挿し)、二つ目は挿し木、三つ目は茎伏せです。いずれも茎の節から発根しやすい性質を利用しており、基本的な手順を守れば初心者でも比較的成功率の高い方法です。
一般的には「水挿しは根が弱くなる」「茎伏せは時間がかかる」といった説明を見かけますが、実際に試してみると、方法の優劣よりも適切な管理が結果を大きく左右することを実体験から感じています。
私は2021年からモンステラを栽培していますが、当初は水挿しで十分発根させ、その後は挿し木や茎伏せで増やしてきました。水挿しで十分発根させ、挿し木や茎伏せへと移行させる事で株は大きく成長します。いきなり茎伏せを行うと、失敗したり株が育たない事を何度も経験しています。
私が実際に行っている増やし方の詳しい手順や管理方法については、以下のページでまとめています。
モンステラに花を咲かせる方法
モンステラを開花まで育てるには、適切な環境と長期的な管理が欠かせません。一般的には「温室や南国でなければ花は咲かない」といった説明を見かけますが、実際に私の栽培経験では、湘南エリアのマンションの庭で地植えした株が2025年夏に開花しました。重要なのは地域ではなく、株を十分に成熟させることだと感じています。
私の経験では、まず株を地植えや大鉢でしっかり育て、根を広く張らせることが花芽形成に直結します。日当たりと風通しを確保し、厳しい冬を乗り越えた株ほど強健で、開花に至る可能性が高まります。
モンステラが花を咲かせる段階では、「花芽の初動 → 蕾 → 開花」という順序をたどりますが、この直前の変化は情報が少なく、実際に育てて観察して初めて理解できました。温暖地に限らず、関東圏でも工夫次第で開花は十分可能です。以下のページでは、実際に開花したモンステラの希少種や斑入り種の実例をもとに、モンステラの花を咲かせる方法について詳しくまとめています。モンステラの花を目指す方の参考になればと思います。
モンステラシエラナに関するよくある質問
FAQ
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他のモンステラと比較して栽培の難しさはありますか?
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栽培初期のタイミングでの値付けに問題が無ければとても丈夫なモンステラデリシオーサの仲間です。特に難しい事は無く栽培は容易です。
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本物と偽物の区別の付け方はありますか?
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モンステラスケルトンの名付け親である希少植物、観葉植物専門店でおなじみの「Urban Jungle(アーバンジャングル)」さんより、モンステラシエラナの希少性、本物と偽物の区別の付け方について以下のコメントをいただきましたのでシェアさせていただきます。
Monstera deliciosa ‘Sierrana’
— UrbanJungle (@urbanjungle1985) September 18, 2024
2019年にメキシコのオアハカで採取した株
節間が長く葉の耳がフラットで穴が少ないのが特徴です。自生地では崖や木に活着して繁茂しています。 pic.twitter.com/inej6KkPT4モンステラ シエラナ
— UrbanJungle (@urbanjungle1985) July 30, 2022
2020年採取株
特徴としては葉っぱの付け根の切れ込みがフラットなんですよ pic.twitter.com/632Hq6vJUtモンステラ・デリシオーサの実生株でシエラナという株は存在しないそうです。つまり実生株のシエラナという時点でその株は本物のシエラナでは無いという事です。
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モンステラシエラナが2メートルまで育つのにどれぐらいの期間がかかりましたか?
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1年で2メートルまで成長した実績があります。以下の株は、2023年11月15日(過去の栽培記録はこちら)から栽培を開始し、一年後の2024年11月27日(過去の栽培記録はこちら)には2メートルまでとても美しく成長しました。
Before
2024年11月27日の状態 After
2024年11月27日の状態 モンステラを大きく成長させる方法は、以下のページでまとめています。
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組織培養株(メリクロン株)はとても小さいですが、日本の一般家庭でも育ちますでしょうか?また温室では無く寒暖差、乾湿差をダイレクトに受ける一般家庭で成熟させるとしたら何年かかりますでしょうか?
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正確には販売店舗に確認をお願いします。以下は私の個人的な見解となる為、参考情報としてご確認をお願い致します。
組織培養株(メリクロン株)は、とても小さい状態で流通しますが、日本の一般家庭でも十分に育てることが可能です。斑入り株と異なり緑一色のため光合成効率が高く、丈夫で環境への適応力があります。ただし幼苗期は根量が少なく、乾燥や過湿の影響を受けやすいので、管理には注意が必要です。
一般家庭では、以下の点に気を付けると安定して成長します。
- 光:直射日光は避け、明るい半日陰に置く。
- 温度:最低10℃以上を維持するのが理想。冬の低温や乾燥に注意。
- 湿度:過度な乾燥や蒸れを避け、風通しを確保。
- 支柱:成長に伴い気根を活かすため、早めに支柱を設置すると草姿が整いやすい。
組織培養株(メリクロン株)の成熟までの年数
成熟までの年数は、栽培環境によって大きく変わります。
- 温室や安定した管理下では 5〜7年程度。
- 寒暖差や乾湿差を受ける一般家庭では 7〜10年以上 かかるのが一般的です。
大株へと成熟するには長期的なスパンでの管理が必要になります。
組織培養株(メリクロン株)の葉に切れ込みが入るまでの目安
成熟株になる前でも、環境が良ければ葉に切れ込みが入り始めます。
- 早ければ 2〜3年目頃 から小さな切れ込みや穴が出現。
- 一般家庭では 3〜5年目以降 に切れ込みが入り始めることが多い。
- 本格的に大きな切れ込みや穴あき葉が安定するのは 5〜7年目以降。
切れ込みの出現は、光量・登攀環境(支柱の有無)・株の成長度合いに大きく影響されます。
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オアハカ産のモンステラシエラナとモンステラシエラナハワイの違いは具体的に何ですか?
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Sierrana(シエラナ) は、植物学的に記載があり園芸流通でも認識されている Monstera deliciosa のフォームで、メキシコ・オアハカ州の山地(Sierra Juárez)に自生する集団を指します。葉は細長く、中央まで深く切れ込む鋭いフェンストレーション(穴切れ)が大きな特徴です(地理型/エコタイプ)。
ここでいう 地理型(geographic form) とは、同じ種であっても「特定の地域に分布する集団が環境に適応して少しずつ異なる姿をとること」を指します。さらに、長い時間をかけてその環境に適応し、安定した形質を示す集団は エコタイプ(ecotype) と呼ばれます。たとえば、同じタンポポでも都市部では茎を短く、牧草地では高く伸ばすように、それぞれの環境に合った形に分かれるのがその好例です。シエラナも、オアハカの環境に適応した M. deliciosa のローカルフォームであり、エコタイプの一例と考えられます。
一方で 「Monstera deliciosa sierrana ‘Hawaii’」 という呼称は、正式な分類名ではなく流通上の名前です。一般的には「ハワイで栽培・自然化している Monstera deliciosa」を指すことが多いですが、近年は「シエラナに似た特徴を持つクローンや系統」を示す場合にも使われています。そのため、「Hawaii」とだけ表記された株は必ずしも安定した特徴を持つとは限らず、外見にばらつきが見られることも少なくありません。詳しくは以下のモンステラデリシオーサシエラナハワイのページで写真付きでまとめています。
-
モンステラシエラナの栽培環境を教えていただく事はできますか?
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私はモンステラシエラナをごく一般的なマンションで育てています。栽培環境については、モンステラの栽培環境のページをご確認ください。
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モンステラシエラナを育てるのに必要な機材・用品等はありますか?
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特にモンステラシエラナの栽培だからと言って特別な機材や用品は使っていません。私は全てネット通販で購入できる栽培用品しか使っていません。特別な肥料や土等を使わなくても、モンステラは立派に大きく成長します。私が普段モンステラを育てる際に使っている栽培用品については、栽培用品のページをご確認ください。
モンステラシエラナの栽培難易度
DIFFICULTY
モンステラ・シエラナは斑入りではなく緑一色のため、光合成効率が高く、他の斑入りモンステラに比べて丈夫で栽培しやすい品種です。ただし、市場ではシエラナに似たデリシオーサが「シエラナ」として高額販売されている例もあるため、信頼できる販売店であっても来歴をよく確認し、状態の良い株を選ぶことが重要です。
シエラナは希少性が高く、入手は難しく価格も高騰しやすいモンステラです。成熟株が流通することは稀であり、大きく育て上げた株は観葉植物の中でも際立って美しい存在となります。
入手難易度(現地採取株は入手困難)
販売価格(現地採取株は高額)
観葉度
育てやすさ
初心者へのオススメ度
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モンステラシエラナの栽培記録
Growth Record
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悪質な著作権違反について
Copyright Violation
本サイトの写真を勝手に無断使用しメルカリで収入を得ている出品者がいます
2024年9月14日、私が育てているモンステラの写真がメルカリで無断利用されていました。出品者は本サイトの写真を使ってメルカリ販売で収入を得ている状況です。著作権違反は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金がある重たい罪です。
お金を稼ぎたいあまりに他人の写真を勝手に使ったり、本物なのか見分けも付かない様なまだ葉に切れ目の無い小さな苗を販売したり、茎だけ販売したり、最初から転売目的で購入され、メルカリに陳列する元気の無い小さく刻まれたモンステラたちを見ているととても心が痛みます。今回発生した著作権違反の詳細について、以下のページにまとめています。

Types of Monstera
モンステラの種類
私が現在栽培しているモンステラの種類は、一般的な人気の種類(モンステラデリシオーサ、モンステラボルシギアナ)と、その他の種類(sp. ペルー、アカコヤグエンシス、アクミナータ、アダンソニー(マドカズラ)、エスケレート、オブリクア、サブピンナータ、シルテペカナ、スタンデリアナ、スプルセアナ、ドゥビア、ピナッティパルティタ、レクレリアナ)です。それぞれの詳細については、以下のページでまとめています。