モンステラ マクロコズムは、モンステラデリシオーサの変異個体と記載された日本国内のページをよく見かけます。フリマサービス、オークションサイト等では、「葉に穴が多く開いたデリシオーサ=マクロコズム」、「茎が太いモンステラ=マクロコズム」や、沖縄や八丈島等に自生する穴の数が多いモンステラデリシオーサをマクロコズムとは明示せず「マクロコズム風なモンステラ」と掲載され販売されているモンステラを見かける事もあります。モンステラマクロコズムは、葉に穴が多く開いたモンステラデリシオーサではあるものの、販売されているマクロコズムの中には、ただ単にモンステラデリシオーサが大きく成長して穴が数多くあいた個体が販売されていたり、成熟した太い茎が葉が付いていない状態でマクロコズムとして販売されていたりもします。私自身もモンステラマクロコズムの名で販売されている様々なモンステラを購入してきたのですが、購入してきた中でもこれぞマクロコズムと感じたとてもかっこいい葉を持ったモンステラを以下でご紹介致します。
目次
これぞマクロコズムと感じるモンステラ
以下は名の知れた有名な園芸店さんで、マクロコズムとして販売されていたモンステラです。こちらはトップカット苗から育てている株となります。成熟したモンステラデリシオーサは、葉にあく穴の数が増えますが、マクロコズムは写真の葉の通り数多くの穴があくだけでなく、葉がレース状に繊細に変化していきます。花宇宙さんが出品されているオークションサイトのマクロコズムの出品株の成熟時の参考写真を見ると、単に葉にあく穴の数が多いだけでなく、レース状に穴のあいた複雑で繊細な葉を確認する事ができます。

本株の栽培を開始した際にまとめたモンステラデリシオーサマクロコズム栽培記録は、以下のページにまとめています。
モンステラマクロコズムの繊細な葉
以下はマクロコズムの繊細な葉が開いた際に、葉の裏側から撮影した写真です。葉にあく穴の数が多いだけでなく、レース状に繊細な穴のあき方をしているのが確認できます。

本当にマクロコズムなのか?判断が付きにくい株
以下も名の知れた園芸店さんでマクロコズムとして販売されていたモンステラです。トップで開く葉の穴の数が増え、レース状の葉に変化してきそうなのですが、まだマクロコズムとして判断しきれていません。もしかしたらモンステラコンパクタかも?と思っています。実際にマクロコズムとコンパクタは似ていて、成熟したコンパクタの葉にあく穴の数は、通常のモンステラデリシオーサと比較すると多いそうです。ただし、マクロコズムの様に繊細なレース状になるまでの穴はあかないそうです。
マクロコズムでは無いと思われるモンステラ
以下もマクロコズムの名で販売されていたモンステラなのですが、葉にあく穴の数は多くても実際のところ単に葉にあく穴の数が多いモンステラデリシオーサでした。大きく成長したモンステラデリシオーサは、葉にあく穴の数が多くなりますし、沖縄や八丈島に自生しているモンステラは、穴の数が多いモンステラデリシオーサであって、マクロコズムの様にレース状の繊細な穴があいた葉には育てていて変化する事はありませんでした。マクロコズムと販売名を付ければ、モンステラがよく売れるとの事から、穴の数が多いモンステラデリシオーサが販売されている事がよくあります。
また以下の写真の様に太い茎だけがモンステラマクロコズムとして販売されている事もありました。これらの太い茎のモンステラは、主に沖縄や八丈島など南よりの地域で現地に自生している穴の多いモンステラデリシオーサの様です。穴の数や切れ目の数は多い葉が開くのですが、モンステラらしい穴が繊細なレース状となった葉が現れる事はありませんでした。

本物のマクロコズムなのか判断できない株を購入する際には、販売元に株分した実際の親株の写真を見せてもらってから購入する方が安心です。親株の写真では無く参考株の写真が掲載されている株は手を出さない方が無難です。モンステラは丈夫で増やしやすい観葉植物です。いつかこれぞ明らかにマクロコズムと一目できる株が目の前に現れるはずなので、名前だけにつられて高値のモンステラを購入しないようにするのがおすすめです。私も過去、マクロコズムの名で販売されていたので購入したけれど、普通のモンステラデリシオーサであった事が数多くあります。モンステラは本物か偽物かの判断で、少しでも迷いがある株であれば買わない様にしています。安い偽物を沢山購入してしまうよりも、買いたい衝動を抑え、これぞマクロコズムという株を信頼できる販売元から納得して購入できるように、お金を貯めておいた方が気持ち良い買い物ができます。
穴の数が多いモンステラデリシオーサ(穴が多いイエローモンスター)
以下の写真はポコポコ葉に無数の穴が開いたイエローモンスターのハーフムーンです。大きな葉の半分にイエローモンスターらしい斑が綺麗に入っています。イエローモンスターは、モンステラデリシオーサの仲間ですが、モンステラデリシオーサは、大きな葉に成長すると、葉にあく穴の数が多くなります。しかしマクロコズムほど繊細で多くの穴はあきません。なので、フリマやオークションサービスでマクロコズムとして販売されているモンステラの中には、単に穴の数が多いモンステラデリシオーサが含まれている場合があるようです。正規なマクロコズムを入手する際には、信頼できる園芸店さんからそれなりの価格で購入した方が確実です。

私が栽培しているイエローモンスターの詳細は以下のページでまとめています。
モンステラデリシオーサ、マクロコズム、コンパクタを比較

モンステラデリシオーサ、マクロコズム、コンパクタとして販売されていたモンステラを並べて写真を撮影してみました。こうして比較してみると、モンステラマクロコズムは、モンステラデリシオーサと比較して、葉のサイズが小さい時から既に葉に開く繊細な穴の数が多い点や、モンステラコンパクタは、モンステラデリシオーサと比較して、葉のサイズがかなり小さいにも関わらず、既に切れ込みが入っている事が確認できます。詳細は以下のページにアップしました。
関連記事:モンステラデリシオーサ、マクロコズム、コンパクタを比較
モンステラマクロコズムの様に個性的なモンステラスケルトン
以下の写真は、マクロコズムの様に葉にあく穴の数は多く無いのですが、葉にあく穴と深い切れ込みと細い葉が特長のモンステラスケルトンです。マクロコズムと同じモンステラデリシオーサの仲間です。マクロコズムも個性的なモンステラですが、スケルトンもとても個性的なモンステラです。マクロコズムもそうですが、モンステラスケルトンもリビングにあるととても映える特徴的なモンステラです。

私が栽培しているモンステラスケルトンの詳細は以下のページでまとめています。
マクロコズムの特長
マクロコズムの特長をまとめると以下の内容になります。
- 葉に開く穴がとても繊細で数が多い。
- 葉に入る切れ込みが深く、成長するにつれ、とても細い葉が出て来る。
- 葉が小さいうちはコンパクタの様な見た目をしている(もしかして世の中で販売されているコンパクタの中にはマクロコズムも含まれているのでは?と個人的に思う事があります)。
- コンパクタ、マクロコズム、スケルトン、福助などはモンステラデリシオーサの仲間であり、成熟するとモンステラデリシオーサの特徴である葉と葉柄の間にシワ(フリル)が出て来る。
- モンステラボルシギアナと比較すると茎の節間の長さが短い。
- 成熟した株には、葉と葉柄の間にシワ(フリル)が出て来る。
モンステラデリシオーサとモンステラボルシギアナの違いについては、以下のページでまとめています。
関連記事:モンステラデリシオーサとボルシギアナの違いについて
モンステラマクロコズムの栽培記録
以下は私が栽培しているモンステラマクロコズムの栽培記録です。
最新の記事

葉に穴の数が増えてきたモンステラマクロコズム
2022年11月15日(過去の栽培記録はこちら)に支柱を追加したモンステラマクロコズムの新しい葉が開きました。葉にあく穴の数がとても増えてきました。今後、更にどの様に変化していくのか楽しみです。 穴の数が増えてきた新葉( […]

モンステラマクロコズムに支柱を設置
モンステラデリシオーサの仲間は、幹上げさせた方が見た目が美しいよなっと思っていたのですが、成長すると気根が植木鉢からこぼれ落ち、成長してから仕立て直すには時間が必要になりそうだと思ったので、最近は支柱で支えながら栽培して […]

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モンステラマクロコズムの葉が9月の陽射で葉焼けしてしまいました。普段、遮光率50%の遮光ネットを利用していて、7月、8月は葉焼けしなかったのですが9月に葉焼けしてしまいました。原因は太陽の角度です。7月、8月は遮光ネット […]

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2021年10月13日(過去記事はこちら)に購入した”マクロコズム風”のモンステラですが、夏にだいぶ成長しました。 マクロコズム風モンステラが夏に成長(2022年8月27日の様子) 去年の10月14日時点では、根も葉も無 […]

これはモンステラマクロコズム?それともコンパクタ?
モンステラマクロコズムとして購入したモンステラに新しい葉が開いてきました。このモンステラに前回新しい葉が開いたのは2022年7月8日(過去記事はこちら)だったので、約一ヶ月ぶりに新しい葉が開きました。 モンステラマクロコ […]

激しく沢山穴のあいたモンステラの葉
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関連記事:モンステラマクロコズム栽培記録を全て確認する
モンステラマクロコズムの栽培環境
マクロコズムを状態良く栽培する為には、成長期となる春・夏・秋に屋外環境で育て、冬の間は屋内環境でしっかりと休眠させる事が大切です。住んでる場所の気候によって、マクロコズムの栽培に適した環境作りは異なります。以下では、私が住んでいるエリアで、マクロコズムを栽培する際の環境についてご紹介しています。
モンステラマクロコズムの栽培用品
マクロコズムは、モンステラボルシギアナの栽培時に使う支柱は利用せず、幹上げで仕立てた方が盆栽の様にかっこよく栽培する事ができます。また成長期となる春・夏・秋には肥料を与えます。マクロコズムを春・夏・秋に、屋外で栽培する際には、葉焼け防止用に遮光ネットが必須です。私がマクロコズムを栽培する際に利用している栽培用品については以下のページでご紹介しています。
モンステラデリシオーサマクロコズムのご紹介は以上です。続いてモンステラデリシオーサスケルトンについてご紹介致します。その他のモンステラデリシオーサの種類については、以下のページでご紹介しています。
モンステラデリシオーサ
モンステラデリシオーサのデリシオーサは、英語で「おいしい」を意味する"delicious"に由来しているとされています。これはモンステラになる実が「おいしい」という理由からです。一般に観葉植物として市場に流通しているモンステラは、モンステラデリシオーサとモンステラボルシギアナの2種類があります。それぞれの違いについては、モンステラデリシオーサとボルシギアナの違いについてのページでまとめています。モンステラデリシオーサは、ボルシギアナと比較して大きな葉を持ち、自然界では1メートル以上の巨大な葉を持つ場合もあります。モンステラデリシオーサには、実生株、コンパクタ、イエローマリリン、イエローモンスター、タイコンステレーション、マクロコズム、スケルトン、福助、ナローリーフ、奇形株、羅紗葉変異株、斑入りなどの種類があり、奇形をした変異株もボルシギアナよりも多く見かけます。私が実際に栽培しているモンステラデリシオーサについて、以下のページでご紹介いたします。