モンステラ・ボルシギアナは、モンステラ・デリシオーサと並び、観葉植物として広く親しまれている代表的な種類です。実際に数年単位で栽培してみると、両者の違いが少しずつ明確になってきます。

最大の違いは葉のサイズです。モンステラ・デリシオーサは一枚の葉が1メートル近くまで成長するのに対し、ボルシギアナの葉は大きく育っても70センチ前後にとどまります。 また、デリシオーサには葉と葉柄の境目に波打つ「フリル状」のしわが現れやすいのに対し、ボルシギアナではそのフリルが弱く、比較的すっきりとした葉姿を見せます。

成長速度に関しても大きな特徴があります。ボルシギアナはつる性を活かして上へと伸びるスピードが非常に速く、私の栽培株では2メートルの支柱をわずか1年8か月で登り切った記録があります。 室内栽培においても旺盛に伸びるため、支柱や誘引を工夫することで、美しい立ち姿に仕立てることができます。

さらに、ボルシギアナは斑入り個体のバリエーションが豊富な点でも知られています。 「ハーフムーン」「フルムーン」「ホワイトタイガー」「アルボ」「オーレア」「セブブルーミント」など、斑の入り方や色合いによって呼び分けられる名称が数多く存在し、コレクターの人気を集めています。これらは遺伝的な個体差や栽培環境の影響で発現が変わることもあり、同じ株でも一枚ごとに表情が異なるのも大きな魅力です。

私自身、湘南エリアのマンションで長年モンステラ・ボルシギアナを育ててきましたが、その成長の早さと多彩な斑入りの美しさには常に驚かされます。入手しやすい一方で、光・温度・水分管理によって葉姿や斑の安定性が大きく変化する繊細さ も持ち合わせており、栽培経験を重ねるほどに奥深さを感じさせるモンステラです。

モンステラボルシギアナとは?

モンステラボルシギアナとは、モンステラの種類には様々ありますが、モンステラデリシオーサと並んでモンステラを代表するモンステラの種類です。モンステラボルシギアナとモンステラデリシオーサは、とてもよく似ているのですが、長い年月をかけて育てているとそれぞれの違いが表れてきます。実際に私が長年育ててきたモンステラボルシギアナの栽培記録をもとに、モンステラボルシギアナについてまとめてみたいと思います。

ボルシギアナの一枚の葉のサイズは70センチ前後まで成長

モンステラは一般家庭では大きくならないとされていますが、私がモンステラを栽培している湘南エリアのマンションでは、地植えで越冬しながら大きくモンステラが成長しています。モンステラデリシオーサであれば、1枚の葉のサイズが1メートル。モンステラボルシギアナであれば、1枚の葉のサイズが70センチまで成長しています。実際に60センチ近くまで成長したモンステラボルシギアナの写真については、モンステラデリシオーサとボルシギアナの違いについてのページに掲載しています。

ボルシギアナにフリルはあるけれど、デリシオーサの様に強く波打たない

モンステラボルシギアナにはフリルが有る!無い!どっち?を証明するのに手っ取り早いのが、長年自ら育ててきたモンステラボルシギアナの株を実際に確認する事です。こちらは1枚の葉のサイズが70センチを超えるまで成長したモンステラボルシギアナの葉と葉柄のつなぎ目部分です。フリルは有りますが、デリシオーサの様に強く波打つフリルは確認できません。

ボルシギアナは上へと登る成長をする

向かって左側がモンステラボルシギアナ(セブブルーミント)で、右側がモンステラデリシオーサタイコンステレーション)です。モンステラボルシギアナは、上へ上へと成長していきますが、モンステラデリシオーサの仲間は、横に広がりながらを大きく成長させ、上へと登る成長をします。以下のページでは、モンステラの代表種であるモンステラデリシオーサとモンステラボルシギアナの違いについて、実際に一般的なマンションで長年育ててきた株の写真と共に、栽培記録の事実をまとめています。

モンステラボルシギアナの特徴

主な3つの特徴

モンステラボルシギアナの主な特徴は以下の3つです。

一枚の葉のサイズは成熟しても70センチ前後

フリルは有るけれど強く波打つほどのフリルは無い

上へと登る成長をする

モンステラボルシギアナの種類

Monstera Borsigiana

ハーフムーンのモンステラ

ハーフムーン

モンステラボルシギアナのフルムーン

フルムーン

モンステラホワイトタイガーにモスポール(ヘゴ支柱)を追加

ホワイトタイガー(アルボ)

約1ヶ月半ぶりに開いたモンステラオーレアの葉はフルムーンの黄斑

オーレア

セブブルーミント

自然界で成長するモンステラ

実際にモンステラボルシギアナを栽培していると、自然界で成長するモンステラボルシギアナは、どの様な育ち方をしているのか?が知りたくなります。そんな時は、海外に行かなくても植物園に足を運ぶ事で観察する事ができます。写真は東京都の植物園のモンステラボルシギアナの群生です。より自然に近い環境でストレス無く育つモンステラを観察する事は、モンステラの生態を把握するのに一番役立ちます。

栽培記録

Growth Record

植物園や自然界で大きくストレス無く成長するモンステラを目の当たりにする事が実際のモンステラ栽培にとても生かせます。以下は私が栽培しているモンステラボルシギアナの栽培記録です。

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