2022年5月10日(過去の栽培記録はこちら)より栽培を開始し、2024年5月6日(過去の栽培記録はこちら)に地植え栽培へと移行させ、2024年から2025年の冬を一度屋外越冬させたモンステラスケルトンからついに花芽(蕾)が誕生しました。花芽(蕾)が出るまでボトムカットから栽培を開始して約3年、鉢植えから地植え栽培へ移行してから約1年がかかりました。温室では無く、一般家庭の屋根の無いマンションの庭でモンステラスケルトンが開花となれば、きっと日本初、世界初でしょう。弱い人間ほどドヤドヤしがち(地位・名誉・金ばかり気にする有名人ほど煩悩の象徴が多く、負けたく無いと思った時点で負け確定)なので、私は淡々と栽培記録を静かにまとめていき、煩悩とは真逆な無垢(植物)と向き合えるグリーンハンド(植物を育てるのが上手な人のことを指す和製英語)な方々のお役に立てればと思っています。モンステラは自家不和合性植物です。つまり自分自身の花粉では受粉(受精)できず、別の遺伝的に異なる個体からの花粉でなければ実をつけない性質を持つ植物です。英語では "self-incompatibility"(セルフ・インコンパチビリティ)と呼び、同じ様な性質を持つ植物の代表例としては、リンゴ、ナシ、ハクサイ、キャベツなどが該当します。今年はモンステラオーレア2株とモンステラスケルトン1株が開花する事になります。つまり斑入りのモンステラスケルトンを交配して作出するチャンスが目の前に訪れました。既に本サイトやX(旧ツイッター)をご覧いただいていらっしゃるモンステラ栽培のスペシャリストから、雌雄異熟人工授粉方法を詳細に伝授いただきました。今年はモンステラスケルトンとモンステラオーレアの交配となりますが、来年以降は、モンステラスケルトンモンステラセブブルーミントモンステラレースプリズマティックモーフモンステラマクロコズム、モンステラバールマルクスフレーム、モンステラタイコンステレーションモンステライエローマリリンモンステラオーレアモンステラホワイトタイガー(アルボ)モンステラデリシオーサボルシギアナミントの交配を行っていきます。園芸店が保有している様な大きく立派な温室では無く、沖縄等の南国でも無く、屋根の無いマンションの庭で越冬を繰り返したモンステラ同士を交配して新種を作出するという事は、耐性の強いモンステラを作出する事にもつながるはずです。そして、モンステラ栽培の需要が最も多い首都圏(湘南エリア)でこれらを実現させる事にとても大きな意味があります。既に私の元にはモンステラ栽培のとんでもないスペシャリスト達が集結済みです。みなさん私と同じぐらいの年齢で40代前後である点もとても心強いです。皆のノウハウを集結し「産地 庭」のモンステラの作出を行うと共に、詳細を本サイト上でまとめていきたいと思います。

モンステラスケルトンからついに花芽(蕾)が誕生(2025年7月21日の様子)

ついにマンションの庭で花芽(蕾)が誕生したモンステラスケルトンです。立派な新葉も同時展開中ですが、これだけ立派でも脇芽から初めて出てきた新葉です。

そしてこちらが花芽(蕾)です。

動画でもモンステラスケルトンの花芽(蕾)を撮影しました。

以下は今年同時に花芽(蕾)を付けた黄斑のモンステラオーレアです。

この黄斑のモンステラとスケルトンを交配し、斑入りのモンステラを誕生させる事ができるか?チャレンジできる事がとても楽しみです。

斑入りのモンステラ

マンションの庭でのモンステラの交配は、年単位で時間のかかるチャレンジになると思いますが、数十年後に訪れるであろう老後の趣味にもなりそうですし、年単位で淡々とオープンソースへ静かに記録を刻み続ける事は、無垢なモンステラたちの役に立てている気がしてとても遣り甲斐を感じます。

以前、お問い合わせで「日々のモチベーションは何なんですか?」みたいな事を言われた事があるのですが、手にしたモンステラを立派に育て上げる事は購入者(栽培者)義務であり、そこにモチベーションなんて無いです。有名人になりたいやら、お金を稼ぎたいやら、他人の株見て嫉妬したりやら、これら煩悩基点なモチベーションが強いと無垢なモンステラを立派に育て上げる事は無理です。この様な方々は、対象が命ある生き物であるがゆえ、最後虚しさや悲しさだけが残るとても辛く残念な結果となってしまいます。

観葉植物としてのモンステラを増やす方法は、カット(剪定)からの茎伏せ、挿し木、水耕栽培や組織培養(メリクロン)が主流です。これは親株と同一遺伝子を持つ個体を大量に得るには適していますが、遺伝的多様性の創出にはつながりません。モンステラの増やし方は、以下のページでまとめています。

交配によって得られる実生個体は、形態的・生理的に多様な特徴を示しうるため、新品種開発や品種改良の基礎となります。特に葉の切れ込み、斑入りの発現、耐陰性や耐乾性といった性質において、新たなバリエーションが期待できるはずだなと、私は交配にやる気満々です。

引き続き成長に変化がありましたら、モンステラスケルトンの栽培記録を更新します。

モンステラスケルトンの栽培記録

Plant Cultivation Record

時系列で栽培記録が確認しやすいように本ページでご紹介しているモンステラデリシオーサスケルトンの栽培記録のみを一覧で以下にまとめています。

2025年7月27日

モンステラの交配に向け同時開花直前のモンステラスケルトンと斑入りのオーレアNew!!

2025年7月21日

モンステラスケルトンからついに花芽(蕾)が誕生

2025年6月30日

一枚の葉の長辺サイズが1メートル以上に成長したモンステラスケルトン

2025年5月25日

地植えのモンステラスケルトンや斑入りのモンステラから続々と花芽?の様な突起が展開中

2025年5月9日

葉の切れ目の数が14個に増えたモンステラスケルトンの超大株

2025年5月7日

栽培丸3年目のモンステラスケルトン、葉の変態の変遷まとめ

2025年5月4日

最上級な穴あき葉が開いたモンステラスケルトン

2025年4月1日

初めての冬越しを成功した地植えのモンステラスケルトン

2025年2月6日

半年でモンステラスケルトンが超巨大化!地植え栽培の威力

2024年1月11日

栽培を開始して約2年が経過するモンステラスケルトン。トップカットよりボトムカットの方が大きく成長。

2023年11月20日

約75センチ、11もの切れ込みが入った葉が開いたモンステラスケルトン

2023年9月7日

モンステラスケルトンを直径15cmの極太支柱へ植え替え

2023年7月6日

切れ込みの数が異常に多いモンステラスケルトンの新しい葉

2023年6月4日

切れ込み穴あきが激しくなってきたモンステラスケルトン

2023年5月25日

成長したモンステラスケルトンの葉が美しい

2023年4月5日

約6ヵ月ぶりに開いたモンステラスケルトンの新しい葉は穴多め

2023年3月14日

穴あき細葉のモンステラスケルトン

2022年10月20日

シャープな葉に成長するモンステラスケルトン

2022年9月2日

穴あき、細葉、鋭い切れ込みがとても魅力的なモンステラスケルトン

2022年7月14日

新葉が開いてから一ヶ月経過していないのにも関わらず新しい葉が開いたモンステラスケルトン

2022年6月21日

ボトムカットのモンステラスケルトンから出て来た切れ込みが入った新しい葉

2022年5月29日

モンステラスケルトンのボトムカットに新しい葉を確認

2022年5月10日

モンステラスケルトンのボトムカットの栽培を開始

モンステラデリシオーサスケルトンの栽培記録については、以下のページで全てまとめています。

モンステラスケルトンとは?

モンステラスケルトンは、シャープな深い切れ込みの葉に復数の穴があくモンステラデリシオーサの仲間です。葉姿はスケルトンの名のごとく肋骨を連想します。成熟株は葉に穴のあくスペースがほとんど無いにも関わらず、無数の穴をあけとても迫力があります。モンステラデリシオーサの仲間だけに、葉は肉厚で丈夫な為、栽培環境が株に合えばとてもよく成長してくれます。私が育てているモンステラスケルトンは、地植え栽培で一枚の葉のサイズが約1メートルまで成長しています。また、モンステラスケルトンは、親木からの分け木のみで実生の株でスケルトンは存在しません。実生でモンステラスケルトンの名で販売されているモンステラは偽物となります。詳細については、以下のページでまとめています。

Types of Monstera

モンステラの種類