モンステラのトップカット(Top Cutting)は、主に水耕栽培(水挿し)(根が無い場合)や、挿し木(根が有る場合)に用いられるカッティングです。モンステラのもっとも若い先端部分を葉、葉柄、成長点、茎、気根を残して切断する事から、成長過程の状態を継承しながら新葉を展開させる事が可能な為、カットしたモンステラの状態にもよりますが、ミッドカット(Mid Cutting)、ボトムカット(Bottom Cutting)よりも成長が早いとされています。また、トップカット(Top Cutting)、ミッドカット(Mid Cutting)、ボトムカット(Bottom Cutting)の3種類の中では、最良のカッティング方法とされています。
目次
モンステラのトップカット
モンステラのトップカットについて、トップカットの方法、トップカットした後の苗の管理方法、トップカットしたモンステラから新芽が展開する様子、トップカットしたモンステラの栽培記録についてご紹介致します。
トップカットの方法

モンステラのトップカットの方法は、赤い点線箇所で葉、葉柄、成長点、茎、気根が有る状態で切断します。最も新しい葉と次に若い葉の2枚を付けてカットします。開ききっていない新葉の状態でトップカットしてしまうと、切断後に新葉が黒く腐ってしまう場合が過去にありました。トップカットする際には、完全に葉が開き、葉が固まった状態で切断した方が良いです。
トップカットした後の苗の管理方法
トップカットした後の苗の管理方法は、水耕栽培(水挿し)で根を増やしてから、植木鉢の土に挿し木として鉢植えしてあげると栽培しやすいです。カットしたばかりの鮮度の高いモンステラであれば、いきなり挿し木栽培でも可能な場合があります。しかし、カットしてから随分と期間が経過してしまった鮮度の悪いモンステラや、親株の状態が悪いモンステラのトップカット苗をいきなり挿し木栽培してしまうと、土から養分を十分に組み上げる事ができず、葉が萎れて成長が停止してしまうケースが過去の経験上ありました。トップカットしたモンステラを状態よく栽培したい場合は、水耕栽培(水挿し)で根を増やしてから、挿し木栽培へと移行するのがおすすめです。
トップカットのモンステラから新芽が展開する様子
トップカットしたモンステラは、親株の成長過程を継承しながら新しい葉を展開します。なので、トップカットの苗からは、小さな芽が出て来るのでは無く、親株の最新の葉の形状をそのまま引き継ぎながら、比較的大きな葉を展開します。以下は、実際にトップカットされたモンステラデリシオーサとモンステラボルシギアナから新芽が出て来る様子を撮影した写真です。トップカットしたモンステラボルシギアナは、脱皮をするように新葉を展開する事があります。
モンステラデリシオーサ
モンステラボルシギアナ
トップカットしたモンステラボルシギアナから新しい葉が展開している様子を撮影した写真です。脱皮をするように新しい葉が展開してきている事が確認できます。古い葉を枯らしながら、新葉が展開していく為、初めて目の当たりにすると、モンステラが調子を崩してしまったのか?と勘違いしてしまう事があるかもしれません。
トップカット苗から栽培しているモンステラの栽培記録
トップカットから栽培を開始したモンステラの種類をご紹介致します。
トップカット苗から栽培しているモンステラデリシオーサの仲間
以下は、トップカット苗から栽培を開始したモンステラデリシオーサの仲間です。デリシオーサ、イエローモンスター、イエローマリリン、マクロコズム、スケルトンをトップカット苗の状態から栽培しています。
トップカット苗から栽培しているモンステラボルシギアナの仲間
以下は、トップカット苗から栽培を開始したモンステラボルシギアナの仲間です。ホワイトタイガー、オーレア、斑入りボルシギアナをトップカット苗の状態から栽培しています。
トップカット苗から栽培しているその他のモンステラ
以下は、トップカット苗から栽培を開始したその他のモンステラです。エスケレート、ドゥビア、レクレリアナをトップカット苗の状態から栽培しています。
モンステラのカット(剪定)について
モンステラのカット(剪定)には、成長しすぎて邪魔になった葉・葉柄のカット(剪定)と、モンステラを分割して株分する為のカット(剪定)と大きく分けて2種類あります。またモンステラを分割して株分する為のカット(剪定)には、トップカット(Top Cutting)、ミッドカット(Mid Cutting)、ボトムカット(Bottom Cutting)の3種類があります。水耕栽培(水挿し)、挿し木、茎伏せでモンステラを増やす場合は、モンステラの各部の名称と合わせて、モンステラのカット方法を知っておく必要があります。