観葉植物の中でも個性的で印象的なモンステラの葉は、ハワイアン雑貨やインテリアデザインのモチーフとしても多用され、世界中で親しまれています。南国の雰囲気を象徴するような葉姿は、まさに「観葉」の名にふさわしい存在です。
イラストやファブリックなどでよく見かけるモンステラの葉は、代表的な種である モンステラ・デリシオーサ(Monstera deliciosa) や モンステラ・ボルシギアナ(Monstera borsigiana) のものです。特にデリシオーサの成熟葉は非常に大きく、1メートルを超えるサイズ にまで成長することがあります。成長に伴い、葉の切れ込み(fenestration)が深くなり、葉に開く穴の数も増えていきます。これらの特徴はモンステラを象徴する姿として、園芸愛好家にとって大きな魅力となっています。
一般的に「モンステラの葉」と聞くと、丸みを帯びた大きな葉に切れ込みや穴がある形をイメージされる方が多いでしょう。しかし、実際にはモンステラ属には数十種以上が存在し、その葉の形状や大きさ、切れ込みの入り方は種類によって大きく異なります。小型の種は丸みが強い可愛らしい葉を持ち、大型種はダイナミックで迫力ある葉姿を見せます。
さらに近年人気を集めているのが、斑入りモンステラ の葉です。緑一色の葉に、白や黄色、クリーム色などが混ざることで独特の模様を描きます。光の当たり方によって葉の印象が変化し、同じ株でも一枚ごとに異なる表情を見せるため、コレクション性も高いのが特徴です。
私自身も様々なモンステラを栽培しており、同じ属であっても葉の個性が大きく異なることに驚かされます。このページでは、そうした実際の栽培経験を踏まえ、代表的なモンステラの葉の特徴 や 成長段階による変化、さらに 斑入り葉の魅力 についてもご紹介していきます。
モンステラの葉の特徴
FEATURES

モンステラの葉の特徴といえば、丸みのある葉、深い切れ込み(フェネストレーション)、そして葉にあく穴 の3点が代表的です。観葉植物としてよく目にするのは、モンステラ・ボルシギアナ(Monstera borsigiana) と モンステラ・デリシオーサ(Monstera deliciosa) の2種類で、どちらもこの3つの特徴を備えています。特にデリシオーサは、成長に伴って葉の切れ込みがより深くなり、穴の数も増えることで、非常に個性的で迫力のある葉姿を見せる点が魅力です。
代表的なモンステラの葉
以下は代表的なモンステラの葉です。モンステラの葉といえば、モンステラボルシギアナとモンステラデリシオーサの2種類です。
個性的なモンステラの葉
私が実際にモンステラを年単位で自宅栽培していて、これはとても希少価値があると感じたモンステラの葉についてご紹介します。モンステラは成熟すればするほど葉の形状が複雑となり、特に開花直前の葉は見事な穴あき、見事な切れ込み、鮮やかな斑入りの葉が開きます。
NoID(モンステラデリシオーサレースプリズマティックモーフ)
モンステラデリシオーサレースプリズマティックモーフ( Monstera Deliciosa Unknown Lace Prismatic Morph )やNoIDの名称で極稀に流通する事があるモンステラです。日本国内でも知人が所有していますが、数は多くありません。正確には数はあると思うのですが、花が咲くまで成熟させる栽培スキルが無いとこの葉姿を見る事はできません。

モンステラデリシオーサレースプリズマティックモーフ( Monstera Deliciosa Unknown Lace Prismatic Morph )の詳細は以下のページでまとめています。
モンステラスケルトン
花が咲くまで成熟したモンステラスケルトンの葉です。湘南方面のマンションの庭でモンステラスケルトンを開花するまで育て、斑入りのモンステラとの交配を行っています。成熟したモンステラスケルトンは、一枚の葉の長辺サイズが1メートル以上となります。

モンステラスケルトンの詳細については、以下のページでまとめています。
モンステラシエラナ
成熟したモンステラシエラナの葉です。モンステラシエラナも成熟するまで育て上げると、葉に穴があき、葉の先端がデリシオーサらしく裂けてきます。

モンステラシエラナの詳細については、以下のページでまとめています。
モンステラオーレア
花が咲くまで成熟したモンステラオーレアです。オーレアはモンステラボルシギアナの仲間ですが、成熟すると一枚の葉の長辺サイズが70センチほどまで成長します。開花直前に見せる最高潮に達した鮮やかな斑入りの葉は、成熟させるまで育て上げた人だけが出会える最高の瞬間です。

モンステラオーレアの詳細は以下のページでまとめています。
モンステラデリシオーサボルシギアナミント
斑入りのモンステラの中でも特に鮮やかな斑を持ち、大きな葉を拡げるモンステラデリシオーサボルシギアナミントです。モンステラデリシオーサボルシギアナミントは葉に穴があかないとされていますが、鉢植えでも年単位で育てあげると葉に穴があき、とてつもなく大きな葉に成長します。

モンステラデリシオーサボルシギアナミントの詳細については、以下のページでまとめています。
天津ラン・ホワイトモンスター
斑入りのモンステラとして有名な天津ラン・ホワイトモンスターです。天津ラン・ホワイトモンスターは、一株で緑一色から様々な種類の斑入りの葉が開きます。

天津ラン・ホワイトモンスターの詳細については、以下のページでまとめています。
種類別に見るモンステラの葉
上記までは誰もがよく知る一般的なモンステラであるモンステラボルシギアナとモンステラデリシオーサの葉についてご紹介してきましたが、モンステラには以下の通り様々な種類があります。そしてそれぞれのモンステラごとに特徴的な葉があります。
斑入りのモンステラの葉
斑入りのモンステラの葉はとても人気が高く種類が豊富です。モンステラボルシギアナは、ハーフムーン、フルムーン、ホワイトタイガー、オーレア、散斑という様に斑の入り方によって種類が分類されています。これに対してモンステラデリシオーサは、タイコンステレーション、イエローモンスター、イエローマリリン、ホワイトティアーズ、ホワイトモンスターという様に斑入りのモンステラの種類が分類されています。以下は斑入りのモンステラの中でも特に人気が高い斑入りの葉となります。
斑の色の種類
斑入りのモンステラで見かける斑の種類は、白色(白斑)、黄色(黄斑)、緑色(緑斑)、ミント色(ミント斑)です。
斑の入り方の種類
斑入りのモンステラは、斑の入り方によって、フルムーン、ハーフムーン、散斑の呼び名があります。
斑入りモンステラの種類は、以下のページでまとめています。
モンステラの葉を大きく成長させる方法

モンステラの葉を大きく成長させる方法は、ネットやユーチューブで国内の情報を調べていると、余計な葉をカットするですとか、植木鉢を回転させながらモンステラの葉柄をねじる様に成長させるなど色々と出てきます。それらの方法でもモンステラの葉は大きくできるのかも?しれませんが、自然界で生息しているモンステラは、人の手によって葉をカットされたり、株の位置を変えられたりする事なく大きな葉に成長しています。つまり自然界のモンステラが育つ環境に近い栽培環境を実現してあげれば、モンステラの葉は家庭栽培でも大きく育てる事ができると考えています。実際に私がモンステラの葉を大きく成長させる為に実践している様子を以下にまとめています。
モンステラの各部の名称
モンステラの各部の名称は、主に葉、葉柄、茎、節、成長点、気根、根となります。モンステラを水耕栽培(水挿し)、挿し木、茎伏せで増やす際、各部の名称を知っておく必要があります。
モンステラの各部の名称