モンステラデリシオーサ

Monstera Deliciosa

モンステラ・デリシオーサは、観葉植物として世界中で広く親しまれている代表的なモンステラです。種小名の deliciosa は英語の “delicious” に由来し、結実した果実が食用となり甘く美味しいことから名付けられました。

ボルシギアナと並んで市場に多く流通していますが、最大の特徴は葉のサイズで、一枚の葉が1メートルを超えることもある 圧倒的なスケール感を持ちます。若い株では切れ込みや穴が入らないことも多いですが、成長とともに深い切れ込みと多数の穴が現れ、迫力のある姿に変化していきます。私自身もマンションの庭で地植え管理し、1メートル級の葉にまで成長させた経験があります。

デリシオーサは変異の幅が広いことでも知られており、イエローマリリン、イエローモンスター、コンパクタ、シエラナ、スケルトン、タイコンステレーション、ドワーフ、ナローリーフ、ホワイトティアーズ、マクロコズム、福助、羅紗葉変異株、天津ラン(ホワイトモンスター) など、国内外で多様なタイプが流通しています。これらは葉の形状や大きさ、斑の入り方によって呼び分けられており、コレクターの間でも高い人気があります。

私の栽培記録でも示しているように、同じモンステラ・デリシオーサでも環境や株の個性によって葉姿は大きく異なり、その多様性こそがデリシオーサの最大の魅力です。観葉植物としてだけでなく、花や果実まで含めて楽しめる奥深さを持ち、長く付き合えるパートナーとなるでしょう。

目次

モンステラデリシオーサとは?

モンステラデリシオーサとは、モンステラの種類には様々ありますが、モンステラを代表する種類です。モンステラといえば、モンステラデリシオーサの事を述べていると言っても過言ではないほどモンステラを代表する種類です。その最大の特徴は、一枚ののサイズが1メートルにまで大きく成長する点です。もちろんモンステラデリシオーサには様々な種類があり、中には大きく成長しないタイプもありますが、一般的にモンステラデリシオーサといえば巨大に成長します。一般家庭において大きく成長したモンステラデリシオーサを複数株所有していると、置き場に困るほどとにかく巨大に成長します。それでは、私が実際に育てているモンステラデリシオーサの中でも、特にモンステラデリシオーサらしい特徴が出ている株についてご紹介させていただきます。

一枚の葉のサイズが1メートルを超えた巨大なモンステラ

写真はマンションの庭で地植えにて育てているモンステラデリシオーサの仲間です。1枚の葉のサイズが1メートルまで成長しています。モンステラを一般家庭において大きく育てる事は難しいとされていますが、まったくそんな事は無く、地植えでも屋内でも大きく育てる事ができます。地植えの土は、マンション建設時の廃材まみれな土でも十分大きく育ちますし、壁やフェンスをよじ登るので支柱は不要です。屋内栽培であればAmazonでいつでも購入できる観葉植物の土で何も問題無く年単位で成長しています。

沖縄等、南国まで行かなくても湘南エリアで巨大に育つモンステラ

写真のモンステラも地植え栽培にて巨大化させたモンステラデリシオーサです。モンステラは沖縄等、南国まで移住しなくても地植えで巨大化させる事ができます。雪が降り積もる関東の内陸では地植え栽培は難しいと思いますが、私がマンションにて地植え栽培している太平洋側の湘南エリア(鎌倉方面)であれば、写真の通り問題無く地植え栽培できています。モンステラデリシオーサの越冬・地植え栽培の様子は以下のページでまとめています。

モンステラデリシオーサとモンステラボルシギアナの違い

モンステラは、モンステラデリシオーサとモンステラボルシギアナに分類されて販売されています。そもそも種類の違いは無い、呼び名が違うなど様々なご意見をお問合せよりいただくのですが、実際に長年それぞれの株を一度もカット(剪定)する事無く育てていると、明らかに両種の違いを目の当たりにする事ができます。以下のページでは、モンステラの代表種であるモンステラデリシオーサとモンステラボルシギアナの違いについて、実際に一般的なマンションで長年育ててきた株の写真と共に、栽培記録の事実をまとめています。

モンステラデリシオーサの特徴

主な3つの特徴

モンステラデリシオーサの主な特徴は以下の3つです。

一枚の葉のサイズが1メートルにも成長する

葉と葉柄の付け根に強く波打つフリルがある

モンステラマクロコズム

個性的な葉の形状をした様々な種類がある

モンステラデリシオーサには、様々な種類があります。私が実際に栽培しているモンステラデリシオーサの種類について、以下でご紹介いたします。

モンステラデリシオーサの種類

Monstera Deliciosa

モンステラデリシオーサは、モンステラの仲間の中では最も大きな葉を持ち、成熟した株では一枚の葉の大きさが1メートル近くにもなります。成熟した葉にはモンステラらしく深い切れ目が入り、沢山の穴があきます。ハワイアン雑貨等で見かけるモンステラは、モンステラデリシオーサの大きな葉がモチーフにされている事が多いです。一般家庭では、モンステラの葉は1メートルまで大きくする事はできないとよく見かけますが、我が家のモンステラデリシオーサは、一枚の葉のサイズが1メートルまである株も存在します。私が実際に育てている株を中心に、モンステラデリシオーサの仲間をご紹介致します。

デリシオーサ

イエローマリリン

イエローモンスター

コンパクタ

モンステラシエラナ

スケルトン

タイコンステレーション

ドワーフ

ナローリーフ

ホワイトティアーズ

モンステラマクロコズム

マクロコズム

奇形株

天津ラン・ホワイトモンスター

天津ラン・ホワイトモンスター

実生株

福助

上記でご紹介したモンステラデリシオーサの種類は、日本で販売されている主な種類です。海外では新しいモンステラデリシオーサの仲間が次々と誕生しており、日本ではなかなか見かける事ができない以下の様なモンステラも販売されています。品種改良には詳しく無いのですが、もし自然界に存在しないモンステラが人間の手によって生み出され、高額販売されているとなるとそれでよいのか?と疑問を抱くところもあります。個人的に斑入りのモンステラは、安くて丈夫で育てやすいイエローモンスターで充分です。イエローモンスターも斑が定着しやすい様に品種改良された種類?なのかもですけれど。

上記のモンステラは、一体どんなモンステラなんだろう?と気になられた方がいると思うので、一部のモンステラの価格と合わせて以下のページでまとめています。

自然界で成長するモンステラ

実際にモンステラデリシオーサを栽培していると、自然界で成長するモンステラデリシオーサは、どの様な育ち方をしているのか?が知りたくなります。そんな時は、海外に行かなくても植物園に足を運ぶ事で観察する事ができます。写真は最寄り(鎌倉市)にある植物園の無加温の温室で撮影したモンステラデリシオーサです。無加温の温室でもモンステラの花が咲き、実もなりとても立派に育っているので、我が家でも地植えで育てる事ができるだろうと判断をした場所でもあります。

ホノルルの街中で育つモンステラデリシオーサ

モンステラといえばハワイの雑貨などのモチーフにされる事がありますが、ハワイの街中を歩いているとよくモンステラデリシオーサを見かけます。写真はオアフ島のホノルルへ実際に渡航し、街中で撮影してきた地植えで育つモンステラデリシオーサです。日陰では無く、日中日差しが直撃するところにも葉焼けする事無く多くのモンステラが育っていました。オアフ島で育つモンステラたちを見て、地植えで育つモンステラは葉焼けに強くなるのでは?という気付きがありました。

栽培記録

Growth Record

植物園や自然界で大きくストレス無く成長するモンステラを目の当たりにする事が実際のモンステラ栽培にとても生かせます。以下は私が栽培しているモンステラデリシオーサの栽培記録です。

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モンステラタイコンステレーション
栽培丸4年を迎えるモンステラタイコンステレーションの秋の植え替え

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天津ラン・ホワイトモンスター
突然、葉に沢山穴があき始めた天津ラン・ホワイトモンスター

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