
モンステラタイコンステレーション
Monstera Deliciosa Thai Constellation
目次
モンステラタイコンステレーションとは
ABOUT
モンステラ・タイコンステレーション(Monstera Thai Constellation)は、モンステラ・デリシオーサの仲間で、葉に美しい斑(まだら模様:散斑)が入ることで知られる人気の斑入りモンステラです。安定して斑が出やすく、育てやすい性質を持つことから「斑入りモンステラ入門」として多くの愛好家に選ばれています。近年ではホームセンターや通販でも販売されるようになり、価格も手に届きやすくなったことで、観葉植物の中でも特に注目を集めています。とても丈夫なモンステラなので、初めて斑入りモンステラを育てたい方にもおすすめです。
栽培記録に基づく信頼性
本ページでご紹介している内容は、2021年11月11日より実際にモンステラ・タイコンステレーションを栽培し続けている記録に基づき、実体験を反映した信頼性の高い情報としてまとめています。
品種紹介
モンステラ・タイコンステレーションは、観葉植物の中でも特に人気の高い斑入りモンステラです。学名は Monstera deliciosa ‘Thai Constellation’ で、モンステラ・デリシオーサの斑入り種として知られています。
安定して斑が入ることから園芸市場での評価も高く、日本をはじめ世界中のガーデニング愛好家に広く栽培されています。希少性の高い斑入りモンステラの中では比較的入手しやすい品種であり、インテリアグリーンやコレクション植物としても注目を集めています。
基本情報
モンステラ・タイコンステレーション(Monstera deliciosa ‘Thai Constellation’)は、モンステラ・デリシオーサの斑入り種として広く知られる観葉植物です。葉に入るクリーム色や白色の斑(散斑)は非常に安定して現れ、成長しても消えにくいのが大きな特徴です。
この品種はタイで組織培養によって作出されたことから「Thai Constellation(タイ・コンステレーション)」と名付けられました。現在では園芸市場でも広く流通しており、日本ではホームセンターや園芸店、ネット通販などで購入可能です。
斑入りモンステラの中では比較的価格が安定していて、希少性の高さと入手のしやすさを兼ね備えたバランスの良い品種として人気があります。観葉植物としての見た目の美しさだけでなく、丈夫で育てやすい点から初心者にも愛好家にもおすすめできる存在です。
名前の由来
モンステラ・タイコンステレーションの名前は、葉に現れる白やクリーム色の散斑が夜空に輝く星々のように見えることに由来しています。「コンステレーション(Constellation)」は英語で「星座」を意味し、この幻想的な模様がまるで星座のように葉全体に広がることから名付けられました。
この品種はタイで組織培養によって生産され、斑入り模様の安定性が高く、葉のパターンが個々の株ごとに微妙に異なるのも魅力のひとつです。また、モンステラの品種には「マクロコズム(Macrocosm=大宇宙)」のように宇宙や自然をイメージさせる名前が付けられたものもあり、タイコンステレーションのネーミングもその流れの一つといえます。
観葉植物としての美しさだけでなく、名前の由来や背景を知ることで、より愛着が湧く品種として、多くの愛好家に親しまれています。モンステラ・マクロコズムの紹介は以下のページでご覧いただけます。
タイコンステレーションの種類
モンステラ・タイコンステレーションには、葉の色や斑の入り方によってさまざまな種類(系統)が存在します。代表的な品種として、以下のような種類が知られています。

- イエローモンスター(Yellow Monster)
黄色味を帯びた斑が特徴で、明るく華やかな葉が人気の品種です。 - ホワイトスノー(White Snow)
白色の斑が全体に広がるタイプで、タイコンステレーションの中でも特に幻想的な見た目を楽しめます。 - グリーンスノー(Green Snow)
淡い緑色の斑が葉全体に散りばめられており、落ち着いた雰囲気の株に育ちます。 - レガシー(Legacy)
個性的な模様が魅力で、コレクターからの人気が高い系統です。 - クリームブリュレ(Creme Brulee)
クリーム色と緑のコントラストが美しく、インテリアグリーンとしてもおすすめの品種です。 - メデューサ(Medusa)
独特な斑パターンが目を引く系統で、個性の強い株として知られています。 - エレクトロライト(Electrolyte)
斑の入り方が鮮やかで、成長するごとに表情が変わるのが特徴です。 - スターライト(Starlight)
満天の星空の様な細かい散斑が入るのが特徴です。
※写真の株はイエローモンスターです。
上記は主に組織培養(メリクロン)により量産販売されている種類のタイコンステレーションです。更に珍しい一点物の実生株になると、様々な種類のタイコンステレーションも存在します。こちらは、肉厚な葉と繊細な散斑が美しいモンステラタイコンステレーションです。タイコンステレーションの変異株という名称で販売されていました。一見地味なタイコンステレーションなのですが、写真では確認できない程繊細な散り斑が入っているのと、散り斑もミント色をした変わった株です。他ではなかなか見かける事が無い株だと思い栽培しています。

これらの種類は、葉の模様や色合いの違いを楽しむことができ、観葉植物としての魅力だけでなく、コレクション性も高い品種です。組織培養化も進められており、斑の安定性が高い一方で、斑が強く入る葉は傷みやすいというデメリットもあります。
また、組織培養株(メリクロン株)は、特に順化前後の子株では種類の見分けが難しいことがあります。タイコンステレーションの場合、斑入りが良いと「ホワイトスノー」「グリーンスノー」「レガシー」「クリームブリュレ」などの名称で販売されることもあるようです。実際に、私自身も「グリーンスノー」として購入した株を育ててみたところ、成長すると「ホワイトモンスター」に近い特徴を見せた経験があります。
なお、タイコンステレーション以外にもモンステラには多くの種類があります。詳しくは以下のページでまとめています。
モンステラタイコンステレーションの特徴
FEATURES
モンステラタイコンステレーションの主な特徴をご紹介致します。
01
葉に星空の様な細かい散り斑が入るモンステラ
葉に細かく散りばめられた斑が入り、独特の存在感を放ちます。
02
入手しやすく育てやすい斑入りのモンステラ
中でも「イエローモンスター」は市場流通量も多く、初心者でも管理しやすい品種です。
03
斑入りのモンステラの代表種
ホワイトタイガー(アルボ)と並んで人気が高く、丈夫さではタイコンステレーションに軍配が上がります。
モンステラタイコンステレーションの仕立て方
NURTURE
モンステラの仕立て方には、主に幹立ち(幹上がり)、根立ち(根上がり)、支柱仕立ての3種類があります。以下は同株のモンステラタイコンステレーションを年単位で仕立て上げた際に撮影した写真です。
幹立ち(幹上がり)

モンステラの幹立ち(幹上がり)とは、モンステラの上部の葉を1~3枚残して、下葉をカット(剪定)し、幹(茎)で立ち上げた仕立て方です。
根立ち(根上がり)

モンステラの根立ち(根上がり)とは、モンステラの上部の葉を1~3枚残して、下葉をカット(剪定)し、根(気根)で立ち上げた仕立て方です。
支柱仕立て

モンステラの支柱仕立ては、モンステラをより自然環境に近い状態で育てたい場合に行う仕立て方です。モンステラが大きく成長します。
モンステラの仕立て方については、以下のページで詳しくまとめています。
モンステラタイコンステレーションの育て方(水やり・光・肥料)
CULTIVATION METHOD
光
モンステラは明るい室内の間接光を好みます。直射日光に当たると葉焼けを起こすため、カーテン越しの柔らかい光が理想です。日光が不足すると斑の入りが薄くなることがあるため、十分な明るさを確保しましょう。
一般的にはこのように紹介されている事が多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。
- 5月~10月(成長期):屋外で栽培し、遮光率50%の遮光ネットを使用。かなり明るい環境で育てています。遮光ネットの設置方法は、以下のページで詳しくご紹介しています。
- 11月~4月(室内栽培):カーテンや植物育成ライトだけでは暗いため、張って剥がせる窓用フィルムを利用。室内に十分な太陽光を取り込み、明るさを確保しています。窓用フィルムの具体的内容は、以下のページで詳しくご紹介しています。
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。過湿は根腐れの原因になるため、鉢底の排水性が良い用土を使用することが重要です。冬場は生育が緩やかになるため、水やりを控えめにします。
一般的にはこのように紹介されることが多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。
- 5月~10月(成長期)
屋外で栽培し、5月・6月・10月は植木鉢の乾き具合を確認しながら、シャワーで株全体に水やりをしています。7月~9月の夏の盛りは、毎朝早朝にシャワーで水やりを行っています。
一般的には「過湿は根腐れの原因」と言われますが、私の環境では成長期は常に土が湿っているくらいの頻度でも元気に育っています。 - 11月~4月(室内栽培)
2021年~2024年まではAmazonで購入した観葉植物用の有機質培養土を使用し、水持ちがよかったため2週間に1回ほどの水やりでした。2025年からは無機質用土へ切り替えたため、鉢を持ち上げて軽さを確認し、晴れた日に屋外でシャワーを使ってたっぷり水やりを行っています。有機質と無機質の用土の違いについては、以下のページでまとめています。
温度・耐寒性
- 5月~10月(成長期)
成長期は屋外栽培の為、温度や湿度を気にすることなくモンステラを育てることができます。ただし夏の猛暑日は、遮光率50%の遮光ネットでは暑さを遮りきれず、株がヘタってしまうことがあります。特に購入したばかりで根の張りが弱いモンステラは夏の暑さに弱いため、なるべく日陰で育てるか、室内へ退避させるなどの対策を行った方が安心です。 - 11月~4月(室内栽培)
一般的には耐寒温度は10℃以上が目安とされていますが、私の栽培環境では15℃を下回らない環境で管理しています。温度や湿度そのものよりも、急激な温度差や乾湿差の方がモンステラにストレスを与えやすいため、栽培している部屋では暖房を付けず、24時間湿度が70%前後になる環境を維持しています。以下のページで、私がモンステラを栽培している環境の一年間を通じた温度と湿度のグラフをまとめています。
肥料
生育期(春~夏)には、観葉植物用の液体肥料や緩効性肥料を適量与えると、葉の色や斑の鮮やかさが保たれます。冬場は生育が緩やかになるため、肥料は控えめにします。
一般的にはこのように紹介されることが多いですが、私の栽培環境では以下のようにしています。
- 5月~10月(成長期)
新しく購入した株を迎え入れた場合や、鉢増しで植え替えを行う際には、緩効性肥料(例:マグァンプK)を使用しています。また、成長期には速効性肥料(例:ハイポネックス原液)と活力剤(例:リキダス)も併用することで、より健全な成長を促すことができます。 - 11月~4月(室内栽培)
我が家の室内栽培環境は真冬でも15℃以上あるため、2~3週間に一度のペースで速効性肥料(例:ハイポネックス原液)と活力剤(例:リキダス)を与えています。寒い時期の植え替えはモンステラにストレスを与えるため行わず、そのため緩効性肥料(マグァンプK)は使用していません。
モンステラの肥料については、以下のページでまとめています。
用土
モンステラの用土は、大きく分けて 有機質の用土(市販の培養土)、無機質の用土(自作ブレンド)、そして 有機質と無機質を組み合わせたブレンド用土(自作ブレンド) の3種類があります。
一般的には「無機質用土で育てるとコンパクトに育つ」「成長が遅くなる」といった説明を目にすることがありますが、実際に栽培してみると、成長の大小やスピードは用土よりも肥料に大きく依存していると感じます。
私は2021年にモンステラ栽培を始め、2021年~2024年までは有機質用土で育てていましたが、2025年からは無機質用土での栽培に切り替えています。
その中で感じた明らかな違いは「株の強さ」です。私の環境では、無機質用土の方が株がしっかり育つ傾向があり、現在は無機質用土を中心に使用しています。特にモンステラ栽培で大切なのは 根腐れを防ぐことと通気性の確保 であり、その点でも無機質用土は有利です。
私が実際に使用している用土の配合や詳細については、以下のページでまとめています。
モンステラタイコンステレーションに関するよくある質問
FAQ
-
モンステラ・タイコンステレーションとは何ですか?
-
モンステラ・デリシオーサの斑入り品種で、葉にクリーム色や黄色の斑が入り、星空のように見えることから名付けられました。観葉植物として人気が高く、斑が安定して出やすいのが特徴です。
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イエローモンスターやホワイトスノーとの違いは?
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いずれもタイコンステレーションの仲間ですが、斑の色や入り方に違いがあります。イエローモンスターは比較的入手しやすく、ホワイトスノーやクリームブリュレなどはより斑が鮮やかで高価な傾向があります。
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初心者でも育てられますか?
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はい。イエローモンスターは特に丈夫で育てやすいため、初心者におすすめです。ただし斑の面積が広い株はデリケートなので注意が必要です。
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どんな土が適していますか?
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水はけと通気性の良い用土が向いています。有機質・無機質どちらでも育ちますが、根腐れ防止のため無機質用土を使う愛好家も多いです。
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植木鉢を回しながら育てると樹形のバランスが良くなると園芸店に教えてもらったのですが正しいでしょうか?
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モンステラは「半つる性(半蔓性)」の植物とされています。地面から垂直に立ち上がる茎を持ちながらも、成長すると気根を伸ばして他の樹木や岩に絡みつき、支えを利用して上へ登っていきます。完全な「つる植物(ツル科の植物など)」のように細い茎で支柱に巻き付くのではなく、自立性も持ちながら登攀もできるという中間的な性質を持ちます。つまり、モンステラは「自立して鉢植えや地面で育つこともできる」し、「支柱や樹木に沿ってつる性のように伸びることもできる」ので、半つる性植物と呼ぶのが正確です。このモンステラの「半つる性(半蔓性)」の性質を利用して、モンステラが上へと登れる環境を作ってあげる事によりモンステラの樹形は綺麗に整います。支柱を立てた状態で植木鉢を回すと、逆に樹形のバランスがとても悪くなります。以下は実際に支柱で仕立てたモンステラタイコンステレーションです。
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どこで購入できますか?
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ホームセンターや園芸店、ネット通販で入手できます。種類によっては希少で高価な場合もあります。組織培養株(メリクロン株)が流通量を増やしています。
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価格はいくらくらいですか?
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モンステラタイコンステレーションやイエローモンスターの名称で販売されているモンステラは、数千円から購入できることが多いですが、ホワイトスノーやレガシーなどは数万円以上する場合もあります。サイズや斑の入り方で価格が大きく変わります。モンステラはとても丈夫でよく成長します。初心者の方は、まずは数千円のモンステラタイコンステレーションの栽培から始めるのがおすすめです。
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タイコンステレーションの栽培環境を教えていただく事はできますか?
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私はタイコンステレーションをごく一般的なマンションで育てています。栽培環境については、モンステラの栽培環境のページをご確認ください。
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タイコンステレーションを育てるのに必要な機材・用品等はありますか?
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特にタイコンステレーションの栽培だからと言って特別な機材や用品は使っていません。私は全てネット通販で購入できる栽培用品しか使っていません。特別な肥料や土等を使わなくても、モンステラは立派に大きく成長します。私が普段モンステラを育てる際に使っている栽培用品については、栽培用品のページをご確認ください。
モンステラタイコンステレーションの栽培難易度(初心者向け)
DIFFICULTY
モンステラ・タイコンステレーションの中でも、イエローモンスターは比較的流通量が多く、丈夫で初心者にも育てやすい品種です。ただし、斑の面積が広い株ほど傷みやすくデリケートになる傾向があります。初心者の方はなるべく葉に緑が多い株を選んだ方がよいです。
価格面でも、イエローモンスターは手に取りやすい一方、ホワイトスノー、グリーンスノー、レガシー、クリームブリュレ、メデューサ、エレクトロライト、スターライトなどの種類は高価ですが、組織培養(メリクロン)化されているので、長い年月で見ればいずれ量産され価格は落ち着いてくるはずです。特に順化前後の組織培養(メリクロン)株は、まだまだ株が小さく育て難いため、初心者の方は入手しない方が無難です。
斑の安定度(非常に安定)
販売価格(安価)
観葉度(非常に高い)
育てやすさ(簡単)
初心者へのオススメ度
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モンステラタイコンステレーションの栽培記録
Growth Record
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※偽物の購入にはご注意ください。

Types of Monstera
モンステラの種類
私が現在栽培しているモンステラの種類は、一般的な人気の種類(モンステラデリシオーサ、モンステラボルシギアナ)と、その他の種類(sp. ペルー、アカコヤグエンシス、アクミナータ、アダンソニー(マドカズラ)、エスケレート、オブリクア、サブピンナータ、シルテペカナ、スタンデリアナ、スプルセアナ、ドゥビア、ピナッティパルティタ、レクレリアナ)です。それぞれの詳細については、以下のページでまとめています。