モンステラオーレアは、鮮やかな黄斑が魅力的なモンステラです。斑が鮮明で斑の面積が多い株は、とても高額です。そして斑入りのモンステラを求める人々は、斑が鮮明で斑の面積が多い高額な株を求めがちです。また、斑入りのモンステラを販売する側も斑が鮮明で鮮やかな方が高額で売れるとの認識で販売している人の割合の方が多いと感じます。でも季節変動によって栽培環境の変化が大きく生じる一般家庭において、黄斑の鮮やかなモンステラオーレアを育てる事はとても難しいです。売り手も買い手もこの事を理解していない人が多い原因として、株が成熟する前の株で転売が繰り返されていたり、傷んで枯れた葉が切り落とされて鮮やかな斑入りの茎だけが販売されているという点があると思います。モンステラオーレア含めた斑入りのモンステラは、人の欲望を高揚させがちです。斑入りのモンステラは、人の欲望に支配されがちなので私は避け気味です。嫌いでは無いですけれど。実際に育ててきたモンステラオーレアをご紹介しながら、黄斑が鮮やかなモンステラオーレアほど綺麗に育てる事が難しいという事をご紹介致します。
目次
オーレアは黄斑入が綺麗で鮮やかな株ほど大きく育てる事が難しい(2023年11月9日の様子)
以下の写真で、向かって左側は、2021年12月1日(過去の栽培記録はこちら)から約2年間育てている株で当時66,000円で購入しました。向かって右側は、2023年5月3日(過去の栽培記録はこちら)から半年間育てている株で当時20,000円で購入しました。

2021年12月1日(過去の栽培記録はこちら)から育てている株は、初めて購入したオーレアで、とても大切に育ててきました。購入当初に撮影した写真は以下になります。


2023年5月3日(過去の栽培記録はこちら)から育てている株は、斑が鮮やかでは無い緑多めの株のオーレアの方が育てやすいのでは?と思い2株購入しました。2021年12月1日(過去の栽培記録はこちら)から育てている斑が鮮やかなオーレアと並べて、購入当初に撮影した写真は以下になります。

上記の写真を見て一目瞭然だと思うのですが、同じ栽培環境下で育てているのにも関わらず、斑が鮮やかなオーレアは、大きく綺麗に育てる事がもの凄い難しいです。上記写真の真ん中のオーレアが、半年間で以下の状態まで成長しました。

2021年12月1日(過去の栽培記録はこちら)から約2年間育ててきている斑が鮮やかなオーレアは、新しい葉が開いてもすぐに斑の部分が痛み、枯れてしまいます。

ところが緑多めのオーレアは、まったく枯れる事なく大きく育っていきます。

2021年12月1日(過去の栽培記録はこちら)から育てていた株は、これ以上育てても無理があると判断した為、根本から剪定(カット)する事にしました。茎にももの凄い鮮明で綺麗な斑が入っています。

そして根本から剪定(カット)しました。綺麗な根が残っているので、節間でカットしてメルカリで販売すればよいのにと思う方もいらっしゃるかと思うのですが、自分からすると新しい葉が開く度に枯れてしまう様な斑が鮮やかすぎるオーレアは、とてもじゃないですが販売する事はできません。


ボトムカット側は、冬の間、植木鉢で静かに休ませて、来年の5月ぐらいに地植えへと移行させようと思います。
私がモンステラを購入する際に気をつけている点
2021年12月1日(過去の栽培記録はこちら)から育てている斑が鮮やかなオーレアを販売してくださった方には悪気は無いと思うのですが、斑が鮮やかで高額なモンステラは、販売者側の「売りたい欲」が先行している場合が多いので、手を出さない方が無難です。私がメルカリやヤフオク、ネット通販で斑入りのモンステラを購入する際に気をつけている点は以下の内容となります。
- 斑が鮮やかすぎる株は絶対に選ばない。
- フルムーン等、葉に入る斑の面積が多い株は絶対に選ばない。
- トップ以外の下葉の斑入り部分において、傷んで枯れた箇所がカットされた状態で販売されている株は、斑の部分がとても痛みやすい株である事が一目瞭然の為、絶対に選ばない。
- 売り手が販売している株が小さい場合、大きく育てた経験が無かったり、新しい株を購入したのでスペースを作りたいので、古い株は手放すという無責任なスタンスの可能性があるので購入を避ける。
- 売り手が販売している株に大きな株があったとしても、転売目的で仕入れた株の場合は、弱っている可能性があるので絶対に手を出さない。自ら育てた株なのか?他から仕入れた株なのか?を購入前によく確認する。
- 「親株はこちら」、「兄弟株はこちら」という写真を掲載している販売者からは絶対に購入しない。「販売している株そのもの」で必ず購入の見極めと判断をする。
- メルカリの場合、モンステラの販売者が他のモンステラの販売者をフォローしているもしくは、モンステラの購入履歴が多そうだなと感じる場合、育てる目的では無く、転売目的である可能性が高い為、その売り手とは絶対に取引をしない。
モンステラの一番良い株とは、温室で量産されたり、温暖な南国で大きく育てられた株では無く、一般家庭で大きく成長した株から株分けされたモンステラだと私は感じます。なぜなら、この様なモンステラは、大きな環境変化にも耐性が強く、大きく綺麗に育つ可能性が高いです。
オーレアに限らず、斑入りのモンステラは、投資銘柄選びによく似ています。誰もが欲望を掻き立てられ群がる魅力的だと感じる株は、実は知名度も成長性も既に高止まりをしていて、将来的には伸びしろがありません。その様な株を高値で掴む人々は、誰もが焼け焦げて行きます。
2021年12月1日(過去の栽培記録はこちら)から育てているオーレアは、ボトムカット側の苗が育ち、地植え栽培が成功、もしくは失敗した時にまたご紹介致します。
上記の点を踏まえ、改めてメルカリで販売されているモンステラを見た場合、「今まで大切に育ててきたのですが、これ以上は成長しすぎて部屋に置けないので、株分けしたモンステラをお裾分け販売させていただきます。」のスタンスで出品されているモンステラは一体何株あるでしょうか?多分限りなくゼロに近いと思います。これは植物を大切に育てたい、生き物の大切さを知ってもらいたいと思う人よりも、植物を販売してお金に変えたいと思う人の方が多い事が原因だからなのでは?と感じてしまいます。売る事は悪い事ではありません。もう少し大切に育てる事重視の延長線上に「売る」があって欲しいなっと感じます。きっとこの気持ちで売られたモンステラたちは、新しい購入者の元で元気にスクスクと育ってくれると思います。
本ページで紹介している斑入りのモンステラボルシギアナの栽培記録
時系列で栽培記録が確認しやすいように本ページでご紹介しているモンステラボルシギアナの栽培記録のみを一覧で以下にまとめています。
- 2023年11月9日 :オーレアは黄斑が綺麗で鮮やかな株ほど大きく育てる事がとても難しい
- 2023年5月3日 :モンステラオーレアの斑の傷みによる枯れが酷い為、新たな株を追加栽培開始
- 2023年1月23日 :枯れやすい黄斑のモンステラオーレアの新しい葉
- 2022年11月24日 :黄斑のモンステラオーレアに新しい葉が開くも相変わらず斑が枯れる
- 2022年9月3日 :黄斑のモンステラオーレアの栽培は葉焼けが酷くとても難しい
- 2022年7月24日 :約1ヶ月半ぶりに開いたモンステラオーレアの葉はフルムーンの黄斑
- 2022年7月4日 :薬害、葉焼け、役目を終え枯れ落ちた黄斑のモンステラの葉
- 2022年6月16日 :肥料のおかげ?黄斑のモンステラ(オーレア)の新しい葉が大きく広がる
- 2022年6月2日 :葉焼けしカイガラムシも付いた黄斑のモンステラから広がった新しい葉
- 2022年5月30日 :茶色く枯れた黄斑のモンステラから出て来た綺麗な新葉
- 2022年5月24日 :葉焼けした黄斑のモンステラから出て来た新しい葉
- 2022年5月17日 :5月の陽射でも思いっきり葉焼けした黄斑のモンステラ
- 2022年3月22日 :黄斑のモンステラの新葉は切れ込み深く穴の開いたハーフムーン
- 2022年3月2日 :黄斑のモンステラボルシギアナ(トップカット)初めての新葉が開き始める
- 2022年2月21日 :黄斑のモンステラボルシギアナ(トップカット)の気根が成長
- 2022年1月31日 :新芽展開から3日後、黄色い斑入りのモンステラボルシギアナに新たな気根を確認
- 2022年1月27日 :脱皮するように大きく新芽が動き出した黄斑のモンステラボルシギアナ
- 2022年1月9日 :フルムーンに近い鮮明な黄斑のモンステラオーレア
- 2021年12月31日 :上向き始めた黄斑のモンステラボルシギアナ(オーレア)の新葉
- 2021年12月14日 :黄斑のモンステラボルシギアナ(オーレア)の気根を確認
- 2021年12月1日 :とても美しい黄斑のモンステラボルシギアナ(オーレア)のトップカットを購入
モンステラボルシギアナの栽培記録については、以下のページで全てまとめています。
モンステラボルシギアナ
モンステラボルシギアナは、モンステラデリシオーサと比較すると小さ目で、同じ栽培環境下においてはデリシオーサよりも成長が早いとされています。それぞれの違いについては、モンステラデリシオーサとボルシギアナの違いについてのページでまとめています。日本国内では、デリシオーサの様にコンパクタ、タイコンステレーション、マクロコズムというような種類別の呼び名では無く、ハーフムーン、フルムーン、ホワイトタイガーというような斑の入り方の違いによる呼び名が付けられている事が多いです。海外では、斑入りのボルシアナ(ホワイトタイガー)を”Monstera Albo Borsigiana”の様に”アルボ”と名付けられているのをよく見かけます。私が実際に栽培しているモンステラボルシギアナについて、以下のページでご紹介いたします。
私のモンステラ
私が栽培しているモンステラの種類、モンステラの栽培環境、モンステラを育てる際に利用している栽培用品について以下のページにまとめています。